グレッチのソリッド・ギター

少し前に、ネットオークションを見ていて、安かったのでグレッチのソリッド・ギターを落札してしまいました。
ヴィンテージ・ギターは高騰していて、ギブソンフェンダー等は、ちょっと手がでませんが、グレッチのマイナーなモデルだと、なんとか手が届きます。

で、落札したのは、1963年製のコルベットというモデルで・・・以前、落札した、1990年代日本製リイシューのデュオ・ジェットよりも安かったです。
まあ、この価格差ですが・・・デュオ・ジェットはビートルズジョージ・ハリスンが使用していたという理由もあるのですが・・・

コルベットは1961年に製造がはじまり、2ピックアップのモデルは1963年に発売されました。
そして、1964年に3対3のペグヘッドから4体2のペグヘッドにモデルチェンジするので、このタイプは僅か1年しか作られなかったため、かなりレアです。

ちなみに、グレッチのソリッド・ギターというと、1953年に発売されたデュオ・ジェットが有名ですが・・・デュオ・ジェットはボディ内が空洞のセミ・ソリッドだったので、厳密にいうと、このコルベットが初のソリッド・ボディとなります。
なんでも、グレッチは音響的な面からソリッド・ボディに否定的な考えを持っていたので、ソリッド・ボディ市場に参入するとき、対外的にはソリッド・ボディと言いつつも、セミ・ソリッドのボディを採用したそうです。

一目瞭然ですが、デュオ・ジェットがギブソンレスポールの影響を受けたのに対して、コルベットはSGの影響を受けています。
流石に、SGを真似た薄いダブルカッタウェイのボディだと、内部を空洞にするのは困難だし・・・この頃には、ソリッド・ボディのサウンドも認知されてきていたのでしょう。

もっとも、コルベットは、シングル・ピックアップのハイロー・トロンを採用し・・・トレモロ・ユニットもお馴染みのビグスビーではなく、バーンズ製を採用するなど、ジェット・シリーズに比べるとちょっとチープな仕様となっています。
しかし、ロック等で使うには、ストレートでソリッドなサウンドは相性が良いと思います・・・確かに、ギブソンのSGには負けるけど、気分を変えてグレッチっぽさを付け加えたい時には良いですね。

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グレッチ コルベット 1963年製

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グレッチ デュオ・ジェット 日本製のリイシュー