ピックアップ1個or2個

昨日は、アイバニーズのPM200について書きました。
パット・メセニーのシグネーチャー・モデルとしては、従来のPM100やPM120が理想のギターを目指した感じなのに・・・PM200は、かつての愛機であるギブソンES-175Nに近くなっているような気がします。

ところで、この記事に関するtetsuo aspicさんのコメントで、気づいた事があります。
ES‐175とES-175Dですが、御存じのようにES-175はフロント・ピックアップ1個に対して、ES-175Dはフロントとリアの2個ピックアップを搭載しています。
普通に考えると、ES-175Dの方がリア・ピックアップの音を出せるので有利だと思いますが・・・リア・ピックアップやそれに伴うコントローラーを搭載したため、生鳴りはかなりスポイルされます。
このため、フロント・ピックアップだけを使うギタリストなら、ES-175の方が良いサウンドを出す事ができるのです。
だから、あえて1ピックアップのフルアコを使うジャズ・ギタリストが多いし・・・なかには、表板に搭載しないフローティング・ピックアップのモデルもあるのです。

実は、ソリッド・ギターでも、1ピックアップと2ピックアップの物では、音が違う物があります。
それは、フロント・ピックアップがネック・ジョイント部に近い位置に搭載されるため、ネックの振動がダイレクトにボディに伝わり難くなってしまうからで・・・リア・ピックアップ1発の方が、鳴りが良いのです。
例えば、レスポールスペシャルとレスポール・ジュニアだと、後者の方が鳴りが良い個体が多いです。


もっとも、スルーネックのファイヤーバードとか、ラージ・ピックガードになったSGなんかでは、1ピックアップでも2ピックアップでも、ネックのジョイント部の強度が変わらないので、ほとんど鳴りに違いはありません。

まあ、鳴りというのは個体差も大きいので、2ピックアップでも鳴りの良いものもあれば、1ピックアップでも鳴りの悪い物もあるので、一概には言えないので・・・試奏してみてください。

イメージ 1
ギブソン ES-175D 1961年製

イメージ 2
ギブソン ES-175N 1958年製


イメージ 4
ギブソン レスポール・ジュニア 1961年製