マダガスカル・ローズウッド

マダガスカル・ローズウッドといえば、アコースティック・ギターのハカランダに代わる材として、近年注目を浴びている木材です。
今日、家に届いた、私がサポーターをしているNGOアムネスティ・インターナショナルの会報を読んでいたら、そのマダガスカル・ローズウッドに関する記事があったので、驚きました。

そもそも、アムネスティ・インターナショナルとは、国際的な人権保護団体で、良心の囚人の解放などの活動で有名で・・・記事が載っていたのは、良心の囚人が捕らえられている政府に、全世界のアムネスティの会員が一斉にハガキを送る、いわゆるアピール・ハガキのコーナーでした。

ちなみにマダガスカルはアフリカの東の海上に浮かぶ島国で・・・記事によれば、そのマダガスカルでローズウッドなどの違法伐採・違法取引の問題に取り組んでいた人が・・・参加もしていないデモを主導したという罪をでっち上げられて投獄されたそうです。

ご存知のように、マダガスカル・ローズウッドは、絶滅危惧種としてワシントン条約の規制の対象となっているのですが・・・違法取引は大きなビジネスになるため、ギャングが国立公園や私有地で違法伐採や略奪をしているそうです。
そして、汚職がはびこっているため、取り締まりは行われず・・・逆に、環境保護の抗議の声を上げると・・・今回のように、逮捕・投獄されてしまう事があるそうです。

そこで、逮捕された人の釈放と、マダガスカル・ローズウッドの違法取引の捜査を行うように、マダガスカル政府にアピール・ハガキを送ってください、という内容でした。

私の認識では、マダガスカル・ローズウッドは、ハカランダより安価で容易に入手できるギター材という認識だったのですが・・・現地では、こんな状況になっているなんて知りませんでした。

マダガスカル・ローズウッドに限らず、ハカランダの代わりとされる材は十数種類ありますが・・・多くは生産国が途上国のため、それらも現地では似た状況となっているのかもしれませんね。