前回、ハカランダ指板について書きました。
原木を丸太で購入し、自社でシーズニングや製材を行っていたマーチンは1969年にインディアン・ローズウッドに切り替わりましたが・・・サプライヤから木材を購入していたギブソンやフェンダーなんかの指板は、1965年前後にインディアン・ローズウッドに切り替わりました。
ローズウッドといえば、1969年~1972年に作られたフェンダーのオールローズ・テレキャスターは派手な木目から、ハカランダと勘違いしている人もいますが・・・板目のインディアン・ローズウッドですね。
当時でも、ハカランダはもちろんのこと、あの厚さと幅の柾目のインディアン・ローズウッド材を入手するのは困難だったみたいですね。
とはいっても、オリジナルのオールローズ・テレキャスターは1ピースのインディアン・ローズウッドを使っていますが・・・フェンダー・ジャパンで製造されたオール・ローズ・テレキャスターは2ピース以上を貼り合わせていますが・・・後年になるにしたがって貼り合わせが増え4ピースや5ピースなんていうものもあります。
なお、近年では、フェンダー・ジャパンのオールローズ・テレキャスターの中古品でも、かなり高価で取引されています。
指板も含めてインディアン・ローズウッドなのですが・・・他のフェンダー・ギターと異なり、何故か指板も塗装されていて、弾きづらいです。
後年のものなので、ボディは4ピースですが・・・濃いめの塗装なので目立ちません。
フェンダー・ジャパン製はクルーソン・タイプのペグや6WAYブリッジの物が多いですが・・・これは、オリジナルと同じペグがFキー、ブリッジが3WAYというのがポイントです。
(当然、指板の塗装も再現されています)
一見すると、オールローズ・テレキャスターですが・・・カスタム・オーダーでコア材のボディ&ネックを使ったギターです。
(指板はローズウッドです・・・もちろん、塗装されていません)
ちなみに、マーチンは自社で製材していた関係から、1969年にインディアン・ローズウッドに切り替わるまで、ドレッドノートのバック材の大きさでも、柾目のハカランダを使ったものが稀に存在します。
(見た目的には板目の方が派手ですが、音的には柾目の方が良いと言われています)
以前も紹介しましたが、1968年製のD-28と1970年製のD-28のバックです。
両者とも柾目なので、派手な木目ではありません・・・ハカランダは派手な木目だと勘違いしている方、どちらがハカランダだか判りますか?
正解は、左側がハカランダを使った1968年製、右側がインディアン・ローズウッドの1970年製です。