Rockmanのアンプ

昨日は、未だアメリカで製造されていた頃のVHTのアンプを紹介しました。
クリーンからハイゲインまで、すべてクオリティの高いサウンドがする素晴らしいアンプでした。

色々なサウンドで使えるアンプというは、もちろん素晴らしいのですが・・・世間には、ある特定のサウンドが素晴らしくて、他のアンプでは真似のできないというのが売りのアンプというのも存在します。

今日は、そんなアンプの一つであるRockmanのアンプを紹介します。

ご存知の通り、Rockmanは1970年代後半に大ヒットを連発していたハードロック・バンドのボストンのギタリストのトム・ショルツが作ったブランドです。
というか、そもそも、ポラロイド社のエンジニアだったトム・ショルツがその電気技術を活かして製作したデモ・テープがボストンというバンドに発展したのです。

最初は、特徴的なボストンのサウンドを再現するために作ったヘッドフォンアンプで、ソニーのヘッドフォン・ステレオWalkManにあやかってRockmanという名前で発売されました。
かなり、高価だったのですが、そのコーラスとエコーを組み合わせたスペーシィなサウンドは大評判となり、ヘッドフォンアンプのくせに、当時はプロのミュージシャンがレコーディングでRockmanを使う事も多かったです。

その後、改良されてX100というモデルになって、価格も若干安くなると大ヒット商品となります。
下手な真空管アンプよりも高かったのですが・・・私も、がんばって購入しました。
ヘッドフォンで聴くサウンドは、まさに大ホールで演奏しているようで、それまで体験した事のない世界に、驚いた記憶があります。

その後、Rockmanはラックマウント・エフェクターを数多く販売するようになったのですが・・・マルチエフェクターやデジタル機器が一般的になると、市場ではみかけなくなってしまいました。

そんなある時、中古のRockmanのA12-50というコンボ・アンプが売っているのを見つけました。
へぇ~、Rockmanのコンボアンプもあるんだと思って鳴らしてみると、まさに、あのボストンのサウンドがしたのです。
特に、エフェクターを組み込んであるわけでもないのですが・・・クリーンもディストーションもあのボストン・サウンドで、逆に言うと他の音はでません。
ボストンのサウンドが好きでしたら、1台は持っておきたいアンプです。

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Rockman X100 1980年代中頃

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Rockman A12-50 1990年代初期
クリーンとディストーションの2チャンネルですが、クリーンはセミクリーンと切替る事ができます

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「ドント・ルック・バッグ」 ボストン EPICソニー
全米No.1になった名盤です