理解できない・・・

イスラム国に人質となっていた後藤さんも殺害されたようです。
解放を期待していたので、非常に残念です。
せめてヨルダン人のパイロットは無事に解放してもらいたいものです。

今回の件は、後藤さんと湯川さんの犠牲のおかげて、遠く離れた日本に住んでいる私のような凡人にもイスラム国の脅威を教えてくれました。
イスラム国についても、報道により少しずつ情報が入ってきています。
でも、判らないことだらけですね。

そういえば、発端となった安倍首相のエジプトでの演説も、よく判りません。
すでに日本人が人質となっていて、身代金の要求があることも知っていたはずなのに
イラク、シリアの難民・避難民支援、トルコ、レバノンへの支援をするのは、ISILがもたらす脅威を少しでも食い止めるためです。地道な人材開発、インフラ整備を含め、ISILと闘う周辺各国に、総額で2億ドル程度、支援をお約束します。」(外務省HPより)
と、わざわざISILの名前をあげる必要があったのでしょうか?
単に、難民。避難民支援とだけ言えば良かったのではないか?と思います。

政府関係者によれば、演説以前に、イスラム国と交渉しようとしたが上手く連絡がつかなかったそうですが、当然、日本政府の動きはイスラム国にも伝わっていたはずです。
おそらくこの演説は、イスラム国にとっては、要求に対する日本政府からの回答と受け取ったのでしょう。
最初のビデオを見たときは、安倍首相の演説になんで敏感に反応しているだろうと思いましたが、そう考えると納得がいきました。

この演説では、他にも
「テロや大量破壊兵器を当地で広がるに任せたら、国際社会に与える損失は計り知れません。」
とか、
イラクでは、全党派を含む、国民融和内閣による安定的な統治が絶対に必要です。日本は、そのための努力を支援し続けます。地域から暴力の芽を摘むには、たとえ時間がかかっても、民生を安定させ、中間層を育てる以外、早道はありません。」
というように、イスラム国を刺激するようなことを言っています。
見方によっては、配慮が足りないように感じます。

政府では人質解放に自衛隊を派遣できるようにしたいという声が上がっているとか・・・
安倍首相は、こういうような世論を狙っていたのではないか?と勘ぐってしまいます。
そんなことないと思いますが・・・

そして、後藤さん殺害後に安倍首相は
「テロリストたちを決して許さない。罪を償わせるために国際社会と連携する。日本がテロに屈することは決してない」
と言っています。

以前、死刑制度について書いたときと同様に
感情的になって、暴力に対して暴力で答えるというのは間違っていると思います。

イスラム国の行為は理解できませんし、理性的な対応ができるようにも思えません。
でも、イスラム国を生み出したのは、国際社会にも責任があると思うのです。
なぜイスラム国が生まれたのか、それを理解して、その原因を無くすようにするべきだと思います。
そうしなければ、イスラム国を排除しても同じようなテロ組織が生まれてきてしまうでしょう。

・・・・と、イスラム国についてもほとんど知らないし、日本政府の事情も判らない平凡な人間は思うのです。