リプレイスメント・ピックアップの夢

ニュースでは、ガザへのイスラエル軍の地上侵攻が話題となっています。
どうも、日本のメディアではイスラム組織ハマスと呼んでいるせいか、ハマスパレスチナをごっちゃにして取り上げる事が多く・・・イスラエルパレスチナの紛争だと勘違いしている人もいます。
そのため、バイデン大統領の発言が、弱者パレスチナを攻撃するイスラエルを支援するのは、ウクライナと違ってダブル・スタンダードだと批判されたりするのです。


バイデン大統領は911テロについても話していましたが、ハマスアルカイダ同様にイスラム過激派のテロ組織・・・だからイギリス等の欧米はイスラエルを支持し、ロシアやイラン等がハマスを支持しているのです。

病院爆破は誰の仕業か判りませんが・・・ハマスパレスチナ自治政府は対立関係にあるから、病院爆破でバイデン大統領とアッパス議長との和平会談が流れたのはハマスにとって好都合だったし、さらにアラブ諸国ではイスラエル非難が高まる結果となっています。
個人的には、イスラエルよりパレスチナを支持する気持ちはありますが、ハマスを支持する気持ちは全くありません。
そもそも人質をとるという行為はテロ組織らしいし・・・ガザのパレスチナ住民に紛れているという事は、パレスチナ住民も人質にとっているような状態といえます。

 

さて、難しい世界情勢の話はここまでで、お気軽な本題です。
ギターマガジンにディマジオ・ピックアップの特集がありました。
はるか昔、ディマジオのPAFが発売されたころ、雑誌で本家ギブソンのPAFを再現したと紹介されていて、スゲーと思いました。
で、当時所有していたグレコレスポールに載せ替えたところ、パワーは無いし音も大人しくて、こんなもんかと思った記憶があります。

 

今になって思うと、本家PAFにもバラツキがあるので、ジャズ向けのフルアコに搭載されていた巻き数の少ないPAFを参考にしたのではないか?なんて考えます。
もちろん、皆が要望していたのは、クリームやツェッペリンのようなディストーションサウンドが出せる本家PAFのサウンドでした。

余談ですが・・・数年後、セイモア・ダンカンの59が発売されると、本家PAFと同じサウンドだと話題になりました。
で、初めて所有したギブソンレスポール(メイプルネック期)に載せ替えたところ、コンプレッションのかかったディストーション(ウーマントーンも出せました)は結構似ていて満足しました。

 

さて、当時ディマジオではもう一つ、スーパー・ディストーションというピックアップがあり、当時はフロントにPAF、リアにスーパー・ディストーションという組み合わせが多かったです。
さらに、スーパー・ディストーションを4芯にしたデュアル・サウンドディマジオリプレイスメント・ピックアップのパイオニアだっただけに製品名がシンプル)というピックアップも発売され、B.C.リッチ等に搭載されていて、ハムバッカーからシングルコイルの音とか、フェイズアウト・サウンドを出せるようにする改造が流行りました。

 

私は、当時ヒットしていたボストンのサウンドが好きだったので、トム・ショルツが1968年レスポールにスーパー・ディストーションが載せているのを知って、グレコのファイヤーバードにスーパーディストーションを載せたりしました。
もちろんボストンのサウンドにはなりませんでしたが・・・セラミック・マグネットのカラッとしたディストーションは、アメリカン・ロックにぴったりでした。
ちなみに、後にトムショルツがロックマンX100というヘッドアンプを販売し、それを通せばボストンのサウンドが再現できる事で評判になりました。
さらに、後年ロックマンA12-50というコンボ・アンプも発売され、これにインプットすれば簡単にボストンのサウンドが出せるようになりました。

 

つまり、ピックアップだけでなくアンプの違いの方が大きいし、さらにギター本体の違いも大きいです。
例えばオールドのレスポールはアンプを通さなくても、凄く良い音がします。
ピックアップは生のギターの音を拾うので、元の音が良くなければ良い音になる訳はありません。
ギター本体の材質、ハードウェア等でも音が変わります。(テールピースををアルミに変えたら、凄く音が良くなって驚いた記憶があります)
意外なのは、ギターの形状も音に影響します・・・SGとフライングVは材質もハードウェアもほとんど同じなのに音が全然違います。

 

昔は、ピックアップを変えれば音が良くなると勘違いして載せ替えてましたが幻影でした・・・ピックアップは料理における調味料のように表面的な影響しかありません。
結局、有名ミュージシャンと同じ音が出したかったら、同じギターやアンプ等を入手しなければ駄目だし、頑張って同じレベルまでテクニックを向上させなければならないのです。