旅券返納

今日は、違った事を書こうと思ったのですが、ちょっと気になったので・・・

フリー・ジャーナリストの方がシリアに渡航しようとして、旅券を返納させられた件について、旅券法第19条と憲法22条による渡航の自由との関係で議論が持ち上がっています。

詳しいことは判らないのですが、官房長官の会見を見て違和感を感じました。
どうも、上から目線というか、ジャーナリストの方を一人前として見ていないのではないか?という気がしました。
そんなわけで、邦人の安全確保も政府の役割とか言っていますが、政府に迷惑をかけられたら困るというのが本音じゃないか?と思ってしまいました。

戦場ジャーナリストという仕事は、命がけで現地の状況を伝えてくれる立派な仕事だと思っています。
もちろん、シリアに行けとは言えないし、命を大事にしてもらいたいのですが・・・
政府としては、行かないで欲しいと頼むまでにとどめて、それでも行ってしまったら、何かあった時のために手を尽くすというのが本来の対応のような気もします。
もちろん、行ってしまってからの安全確保は大変なのは判りますが・・・

先日、イスラム国び殺害された後藤さんについても、3回渡航をやめるよう要請していたと発表がありましたが、これも後藤さんが迷惑者で、政府が迷惑を被ったというような言い方に感じられました。
でも、湯川さんが拉致されてから、いつまでたっても政府の対応が進まないから、やむを得ず後藤さんが情報を求めて現地に行ったのだと思っているのですが・・・
どうも、日本政府は、人質解放とか現地の邦人の安全確保という点で、いまひとつのような気がします。

外国では、このような点について、日本人には「お上」という観念があるからと言われていますが、
あくまでも、政府は国民のためにあるので、国民が政府のためにあるのではないはずです。
これも、国民主権憲法に明記していないせいかもしれませんね。