戦時下の市民の暮らし

台風10号が近づいているせいか、雨が降ったり止んだりの変な天気ですね。
先日も書きましたが、ここのところ夏バテ気味だったので、天候のせいか、さらに体調が悪いです。

昨日、ガダルカナル島日本兵の事を書きましたが・・・その兵達の事を考えたら、贅沢な悩みですね。
というか、私が子供の頃も、食料品も大して無かったし、もちろん冷房なんて無かったし・・・現在は、様々な食料品もあるし、冷房もあって、天国の様な暮らしをしているのに・・・その暮らしに慣れて、生命力が低下してしまったみたいな気がします。

そういえば、例年、この時期になると、戦争を取り扱ったテレビ番組が多いのですけど・・・今年は、戦時下の普通の市民の暮らしを取り扱ってケースが増えているような気がします。

先日、NHKでアニメ映画「この世界の片隅に」が放映されたあたりから、その傾向が始まったような印象を受けます。
どうやら、戦時下の普通の市民の暮らしを扱っている方が、視る側の共感を得やすいのでしょう。
NHKでは、その後に、「この世界の片隅に」を題材にして、「#あちこちのすずさん」という特集も制作しています。

例えば、ガダルカナル島で、飢えをしのぐために、ミミズまで食べたと言われても、ピンとこないのですが・・・一方、戦時下で食料が乏しかったので、野草を御粥に混ぜたなんていうと、ある程度リアルに想像できるからでしょう。

逆に言えば、私が子供の頃には、戦時下の市民の暮らしとそんなに変わらない生活を送っている人が未だ居たと思いますが・・現在は、暮らしの水準が上がって、貧困家庭といっても、そこまで悲惨ではなくなったような気がします。
だから、わざわざ、戦時下の市民の暮らしを扱う事にも意味があるのでしょう。

そういえば、現在、台風10号が近づいていますが・・・戦時下の市民の暮らしは、災害の被災者の暮らしなんかと、ある程度似たイメージがあるから、実感を抱きやすいのかもしれません。

個人的には、歴史に残るような、特攻とか、玉砕とか、原爆のような、もっと悲惨な事実から目を背けてはいけないと思うのですが・・・一方では、戦時下の市民の暮らしについても、多くの人に伝える事も重要だと思います。
そして、世界の紛争地では、現在でも、同じような思いをしている人が大勢いるという事実についても、忘れてはいけないと思います。