ロシアとアメリカの違い

ウクライナの状況は悲惨なようなので、UNHCRやWFP等へ少額ですが寄付しました。

いつも災害や紛争等があると、あちらこちらへ寄付しています・・・前回、寄付したのは昨年末・・・アメリカの撤退により、食料不足や仕事が無くなってしまい冬を越せないアフガニスタンの人へ、やはりWFP等へ寄付しました。

ちなみに、ウクライナのような白人には同情が集まるけど、シリアやアフガニスタンのようなアジア人や黒人は同情されないので、寄付の集まりが悪いなんていう話があります。

 

プーチン大統領が何故、無謀なウクライナ侵攻に踏み切ったのか?について、パーキンソン病認知症などで判断が正常でなくなっている、という指摘がありますが・・・先日のチェルノブイリ原発電源喪失のとき、ベラルーシのルカシェンコ大統領にかけあって電気を供給したという事をみると、明晰な判断ができているような気がします。

むしろ、長年政権を維持した結果、周囲をイエスマンで固めてしまって、プーチン大統領の機嫌を損ねるような事を耳に入れる人が少なくなってしまったのが、判断を誤らせている要因のような気もします。

そういえば、プーチン大統領は不確かな情報が多いという理由でインターネットをしないなんていう話がありました。

 

さて、今日のニュースでは、国連安保理でロシアはウクライナが生物化学兵器開発をしていると主張したのに、欧米は欺瞞だとロシアを非難したそうです。

実は、今回のロシアのやり方って、イラク戦争ブッシュ大統領が行った手法と同じだと感じています。

イラク戦争の時は、最初にサダム・フセインクルド人を弾圧していると非難し、さらに大量破壊兵器を開発していると主張し、最後には劣化ウラン弾まで使用してイラクを攻撃しました。

イラク戦争の時は、多くの国がアメリカに同調して多国籍軍に参加し・・・日本も協力しました。(大量破壊兵器なんか無かった事が判ると、当時の総理大臣は「私に大量破壊兵器があるか無いかなんて、判る訳ないだろう」なんて、ケツをまくっていましたっけ)

 

アメリカがフセインの圧政から解放したなんて主張した事もあり、悲惨な思いをしたイラクの人には大して同情は集まらなかったですね。

フセイン政権の時は、ビジネスウーマンも多く、夜間でもミニスカートで歩けたそうですが、イラク戦争後は政情が悪化し普通のアラブ社会になったために、女性は家に閉じこもって外出するときには顔を隠さなければならなくなってしまったそうです。

結局、フセイン政権が倒れて、得をしたのはでイスラエルとイランで、中東のバランスも崩れてしまいました。

もちろん、こんな結果になったのに、アメリカは何の非難も受けませんでした。

 

おそらくプーチン大統領は、当時のアメリカと同じ事をやっているのに、なんで非難されなければならないのか、と思っているのではないでしょうか?

当時のアメリカとの違いは・・・ロシアとアメリカのメディアの世界的影響力が違っていること・・・ロシアの主張を信じる人はロシア国内に限られてしまったようです。

さらに、イラク戦争時と違ってSNSの発達により、ウクライナ市民の被害等の情報発信で、ロシアの主張の信ぴょう性が疑われてしまうからです。

そして、今回の被害者が白人で、イラク戦争の被害者はアジア人だったので同情が集まらなかったというのも一因でしょう。

 

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バグダッド・バーニング イラク女性の占領下日記」 リバー・ベンド著 アートン