マーチン製?

昨日は、東京にあるWITHという楽器屋の企画で作られた日本製エピフォンの64カジノについて書きました。
同じボディを使ってギブソン社で仕上げた、ジョン・レノンカジノと比べて大差が無いと思います。

ここのところ、コピーモデルについて書いてきましたが・・・エピフォンやモズライトのように、経営が悪化してブランドが売られてしまい・・・アジアで作られた物も、結構ありますね。
中には、フェンダー社のように、本家でも作っているくせに色々な国でも作っていたりして・・・もはや、ブランド・ロゴだけでは、判別できなくなっています。
ギブソンも経営不振なので・・・将来、アジアで作られるようになってしまうかも?なんて、心配しています。

というか、先日も書いたように、本家のリイシューでも品質が悪い物が増えているので・・・もはや、ブランド名の有難味は、ほとんど無いのかもしれません。
それも、コピー技術は進化しているので・・・品質が悪くても、見た目はヴィンテージそっくりなんていう物もあるので困ったものです。

もっとも、以前はギルドが経営悪化してフェンダーで作られたり、エピフォンが経営悪化してギブソンで作られたり・・・かならずしも、ブランドが売却されても品質悪化に結びつかないケースもありました。

今日、紹介するのは・・・1970年代に経営悪化したヴェガのブランドをマーチン社が入手して、ナザレス工場で製造したバンジョーです。
(かつて、オランダで製造されているなんていう噂がありましたが・・・マイク・ロングワースやジョージ・グルーンはナザレスでマーチンの職人によって作られたと述べています)

ヴェガはバンジョーの名門だったのですが、バンジョー自体の人気低下に伴い経営が悪化・・・一方のマーチンも戦前はバンジョーを作っていたのですが成功せず・・・ヴェガ・ブランドで再挑戦となったのですが・・・結局、王者ギブソンには勝てず1979年に撤退したのです。
しかし、いかにもマーチン社らしい丁重な造りで、楽器としての出来は良いと思います。

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マーチン製ヴェガ 5弦バンジョー 1975年製

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マーチン製ヴェガ バンジョーのヘッド
ブランド名の由来となった織姫星を表す星のマークはありません

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マーチン製ヴェガ バンジョーのヘッド裏
ヘッド裏とリム内部にマーチンのロゴがあります。