1980年代前半のフェンダー

昨日は、1970年代のフェンダーギターについて書きました。
固く重い木材を使ったソリッドな音で、歪ませた大音量のサウンドでも音の輪郭がはっきりするように対応しています。

しかし、1970年代後半になるとヴィンテージの評価が高まったため、1979年製のアニバーサリー・ストラトキャスターでは、4点止めネックが復活しました。
さらに、翌1980年には、形状が若干違いますが・・・スモールヘッドを採用したザ・ストラトが登場します。

もっとも、サウンド的には、1970年代のソリッドな流れを受けいます・・・というか、ゴツくて重いブリッジでの採用で、さらに傾向が強まっています。
テレキャスターでも、1981年に登場した、ブラック&ゴールド・テレキャスターが同傾向で、ゴツいブリッジを採用しています。

しかし、1982年には、ヴィンテージ・シリーズが登場し、見た目だけでなく、サウンド的にもオールドに回帰するようになります。
ちなみに、1981年に通常のストラトキャスターも、スモール・ヘッドで4点止めネックの・・・いわゆるスミス・ストラトに変更されますが・・・サウンド的には、1970年代からの傾向を受け継いでいます。

そして、1983年には、ストラトキャスターテレキャスターは、チープな造りのスタンダードとアクティブ回路のエリートの2つのシリーズに分かれる事になります。
しかし、それも長続きしなく・・・結局、アメリカン・スタンダード・シリーズとヴィンテージ・シリーズの2系統になっていきました。

どうも、1980年代前半は、フェンダー社も試行錯誤していたようで・・・様々な機種を登場させては、すぐに廃止していますが・・・これも、音楽のジャンルが多彩になった影響なのかもしれません。

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フェンダー ザ・ストラト 1980年製

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フェンダー ブラック&ゴールド・テレキャスター 1981年製

通称 スミス・ストラト

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フェンダー ストラトキャスター 1986年製 モデル名不明
イングヴェイ・マルムスティーン人気で日本向けに作られたラージヘッドらしい・・・
サウンド的には、ヴィンテージ・ストラトに近い