名作誕生

今日は、天気が良かったので、上野の東京国立博物館で開催されている「名作誕生 つながる日本美術」展を観に行ってきました。
この展覧会、以前から、ちょっと気になっていたのですが・・・来週日曜日までという事なので、時間を作って行く事にしたのです。

最終日が近いので混んでいる事を予想して、上野駅でチケットを購入して行ったのですが・・・そんなに混んでいませんでした。
むしろ、天気が良かったから屋外へ行った人が多かったのでしょうか?
結構、有名な作品が沢山展示してあるので・・ちょっと意外な感じがしました。
もっとも、有名な作品は、過去に観た事がある作品が多かったので・・・改めて観に来ようと思う人が、そんなにいなかったのかもしれません。

そもそも、美術品を創る作家は、他の人の作品からインスピレーションを受ける事が多いので・・・今回の展覧会の企画は、ちょっと、こじ付け気味な気がしました。
おそらく、このような例を探せば、ウジャッと該当する作品が見つかるのではないでしょうか?

さて、会場に入ると、まず一木造りの技法で作られた仏像たちに迎えられます。
並べられた仏像が、何故か、ほとんどが薬師如来像ばかり、というのが不思議です。
一木の宿命か、経年変化で割れや欠けがあるのが目立ちました。

続いて、普賢菩薩なのですが・・・国宝の普賢菩薩像は、写真なんかで見るより、かなり実物は良かったです。
なんか、描かれた物もそうですが、白象の耳が小さいのが気になったのですが・・・もちろん、アフリカゾウほど耳が大きくないのは判るのですが・・・インドゾウにしても小さい・・・実物の象を見た事がなかったからでしょうか?

その後、真言宗空海なんかや聖徳太子を描いた絵が展示されているのですが・・・どこに、どのような場面が描かれているのかわかりづらく・・・結局、図録を購入して、後で確認する事にしました。
ちなみに、最近は聖徳太子が架空の存在とか言われているので・・・この絵の中には、聖徳太子の存在を信じ込ませようとする思惑が込められて物もあるのか?なんて思ってしまいました。

その後も、雪舟俵屋宗達伊藤若冲などがインスピレーションを受けた作品とか・・・源氏物語伊勢物語を題材にしたもの、山水や蓮の華を題材にしたもの、人物を題材にしたものなど・・・グループ分けにして展示してありました。

そういえば、国宝や重文の様々な名作が並んでいたのですが・・・有名な菱川師宣の「見返り美人」って、国宝でも重文でも無かったのですね。
個人的には、そんなに良い絵だと思っていなかったのですが・・・あれだけ世間に知られた肉筆浮世絵なのに、ちょっと意外でした。

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「名作誕生 つながる日本美術」展 チラシ、チケット、作品リスト

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「名作誕生 つながる日本美術」展 図録