松方コレクション

今日は、梅雨らしく、朝から雨が降っていました。
で、展覧会でも観に行こうと思い、ネットで調べて見たら、国立西洋美術館で「松方コレクション」展を開催しているのを見つけました。

そもそも国立西洋美術館自体が、フランスから返還された松方コレクションを収蔵するために造られたのだから、収蔵作品の公開か?と思ったら・・・かつての松方コレクションで、各地に散在してしまった美術品も集めて展示するという内容みたいで、興味を持ちました。

なんでも、松方幸次郎が日本に美術館を造るために買い集めた美術品は、日本国内に1000点、ロンドンに900点、フランスに400点もあったそうですが・・・ロンドンに保管していた物は火災で焼失し、日本国内の物は世界大不況で売却されてしまい・・・フランス国内に保管されていた物が戦後に返還されたそうです。
もっとも、その時には、今回展示されているゴッホの傑作「アルルの寝室」など、優れた20点ほどの美術品は返却されず、オルセー美術館に収蔵される事になったそうです。
また、日本国内で売却された一部は、国内の美術館に収蔵されており・・こちらも、今回の展覧会に展示されているものがあります。

展覧会場に入って、驚いたのは、展示作品が多い事・・・・見た事がある有名作品も沢山ありましたが・・・初めてみる作品も沢山ありました。
一流作品が大量に揃っているので、コストパフォーマンスはかなり高いです。
もっとも、来場者も多いうえに展示作品が多いので、・・・会場は滅茶苦茶混んでいて、作品を観るのが大変でした。

松方コレクションというと、印象派というイメージが強いですが・・・他にも、藤田嗣治の「自画像」など、色々なジャンルの作品がありました。
もっとも、収集していた時代から、ピカソマチスは初期の作品1点のみ・・・マチスの作品は良かったですが、ピカソの作品は今一つでした。

最初に、モネの「睡蓮」が展示してあり・・・最後は、今回発見されて、修復された「睡蓮」という構成だったのですが・・・修復された方の「睡蓮」は、上半分が喪失しているので・・・こんなものかな?といった感じでした。
あとは、「アルルの寝室」の隣に展示してあった、ゴッホの「バラ」も結構良かったし、ブリューゲル(息子)の「鳥罠のある冬景色」は、ブリューゲル(父)の名作「雪中の狩人」を彷彿とさせるもので興味深かったです。
それから、ロダンの「地獄の門のマケット(第三構想)」が展示してあり・・・会場を出てから、改めて屋外に常時展示してある「地獄の門」を観てしまいました。

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「松方コレクション展」 チラシ、チケット、作品リスト

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「松方コレクション展」 図録