アメリカ文化の衰退

先日、ギブソンの経営が危ないという話を書きましたが・・・昨日の新聞にも、関連ニュースが載っていて、ちょっと心配です。
ちなみに、若者のロック離れが加速しているためで、ライバルのフェンダーも業績が不振だとか。

なんでも、特に、ギブソンは音響機器などのM&Aを行っていた事が、苦境を招いたらしい・・・
ギブソンとしては、ギターの売り上げの低迷に対して、総合的な音楽企業に脱却する事を目指していたようですが・・・音楽産業自体が不況に陥ってしまった事が、かえって悪い結果を招いたようです。

確かに、オーディオ機器とか、CDの売り上げなんかも低下しているし・・・音楽産業は厳しい時代だと思います。
もっとも、ライヴなんかは盛り上がっているし・・・ロック以外では、好調なジャンルの音楽もあるので・・・若者の音楽の楽しみ方が変わってきているような気がします。

おもえば、ロック以前は、色々なジャンルの音楽のブームがあったようだし・・・ギター以前に、マンドリンバンジョーなんかが流行した時期もあったようです。
それに比べると、ロックやギターが一線だった期間が、むしろ長すぎたのかもしれません。

あと、最近感じるのは、アメリカ文化の衰退・・・・・大不況以降、世界のトップに君臨し・・・特に、第二次大戦以降にアメリカ発の文化が世界中に浸透しました。
私なんかは、ロックに代表される1960年代の若者文化の影響が大きかったですね。

以前、ギブソン・ギターのデザインが好きだという事を書きましたが・・・東海岸のマーチンなんかは、元はドイツ移民という事もありヨーロッパ的な印象・・・これに対して、西海岸のフェンダーは、ポップなアメリカという印象・・・そして、中西部のギブソンは、広大な大地の古き良きアメリカという印象がします。

そう考えると、ギブソンの経営不振は、古き良きアメリカ文化の衰退を象徴しているのかもしれません。

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Gibson guitars 100 YEARS OF AN AMERICAN ICON」 輸入本

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「THE Gibson STORY」 輸入本

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1950年代のカタログ(リプリント)