ひらめきと夢

昨日のNHKスペシャル人体は「脳すごいぞ!ひらめきと記憶の正体」というタイトルでした。
事前の番組予告では、認知症対策とかも言っていたので、認知症の母を持つ身としては、興味を持って拝見しました。

しかし、タイトルにある「ひらめき」がメインの内容で・・・認知症対策はオマケ的な扱いでした。
ちなみに、認知症対策は、アルツハイマー病の原因物質アミロイドβを破壊する薬を脳に届かせるためには、脳の血管の壁を通過さなければならなく、メッセージ物質インスリンに似せた物を使ってバリアをすり抜けるという物・・・これから実用化される見込みだという話で・・・母の病気には、ほとんど参考になりませんでした。

やはり、メインテーマの「ひらめき」についての話が内容的に面白かったです。
昔からよく言われるように、ぼーっとした時に「ひらめく」そうです。
それは、脳がデフォルト・モード・ネットワークという何もしていない状態にあると、脳は休んでいる訳ではなく、全エネルギーの7割程度消費し、大脳皮質にある記憶の断片を繋ぎ合わせているというのです。
過去の様々な経験の記憶を自由に組み合わせて、時にひらめくそうです。

なお、山中伸弥教授がIPS細胞の元になるアイデアをひらめいたのは、お風呂に入っていた時だそうで・・・過去、一度だけしかひらめいた事が無いと言っていましたが、それがノーベル賞ものだったとか・・・

ひらめきに似た感じなのですけど・・・私は、大学の卒業研究で測定器を作っていた時・・・ずっと熱中して制作していたのが・・・冬休みになって、一旦制作から離れて、夜寝ていたら、夢に回路図が出てきた事があります。
あまりに独創的な回路だったので、あっと思って目が覚めたのですが・・・未だ夜中・・・もう一度寝ると忘れてしまうと思って、起き上がってメモに記録しました。
翌朝、目が覚めたときは、あれは夢だったのか?と、思ったのですが・・・机の上には、しっかりメモが残っており・・・その回路は実際に動いて、測定器の精度が2桁向上したのです。
まさに、啓示という感じでした。

夢に出てくるっていうのも、脳のデフォルト・モード・ネットワークと関係しているのでしょうか?
そういえば、夢って、過去の記憶の断片を自由に組み合わせたようなものが多いような気がします。