偽物?

昨日は、斎藤真一さんの絵について書きました。
盲目の女旅芸人である瞽女など、人物の心情を見事に表現しているのが素晴らしいです。

少し前に、ネットオークションで斎藤真一さんの偽物(模写)を落札しました。
斎藤さんの絵は、独特なデフォルメや色使いのため、偽物(模写)が作り易いようで、色々と出品されています。
もっとも、その多くは、デフォルメの仕方や色が、上記の特徴である人物の心情を上手く表していないので、なんとなくピンとこないのですが・・・今回の出品作は、かなり良い感じだったのです。

それに、説明に真作か偽物(模写)か判断できないと書いてあり、ひょっとしたらなんて思ってしまったのです。
でも、載せてあった写真を見ると、キャンバスがメーカーのシールが貼ってある市販の物で・・・まさか、斎藤真一さんがそんなキャンバスを使っているとは思えません。
で、偽物(模写)だと判断して、この程度の金額だったらという額で入札したら、落札できてしまったのです。

送られてきた絵を見たら、着物の柄など細かな点まできっちり描かれており、かなりの出来栄え・・・ひょっとしたらと思ってしまいました。馬鹿ですね。
で、斎藤真一作品集という書籍を入手して調べてみました。
斎藤真一さんの主な作品は、出来上がった時点で、本人が白黒写真で記録していたというのですが・・・やはり、この作品は載っていませんでした。当たり前ですね。

ちなみに、以前、真作を購入しようと思った作品の価格は70万円!・・・こんなに安く買える訳はないです。
というか、偽物(模写)だとしても、作品の出来栄えからすれば、かなり安かったので、充分満足なのですけど。

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斎藤真一の偽物(模写)
かなり良く出来ています

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「斎藤真一作品集」 不忍画廊