仁王像

ネットオークションで、古い仁王像を衝動買いしてしまいました。
かなりのボロで、さらに大きさもそこそこあるため誰も入札しないで残っていたのですが・・・私には、なんとなく良く見えたのです。

厳密に言うと、仁王だとその名前の通り2体なければならないのですが・・・なぜか阿形と吽形のうちの、阿形だけになります。
阿形だと、口を開けているはずなのですが・・・僅かにしか開けていません・・・しかし、阿形のポーズをとっているので、阿形だと思います。
だから、仁王像というよりは金剛力士像と言った方が正しいのかもしれません。

以前、平成の大仏師といわれる松本明慶さんを取り上げたテレビ番組を視たとき・・・木の中にいる仏さんを掘り出すと言っていて・・・事前に木材の表面に線とかを描くことなく、フリーハンドで一気に掘り出していたため、まさに、夏目漱石の「夢十夜」の世界のようだったので・・・強い印象を受けました。

その時の番組では、四天王像や不動明王像の作品が映っていたのですが・・・私の中では、「夢十夜」の仁王像のイメージがあったようで、ネットオークションで、この像を見つけたときに、衝動的に欲しくなってしまったのです。

で、届いた像を見た印象は、本当に木の中にいた仁王さんが掘り出されたような感じがしました。
もちろん、有名な仏師さんが彫ったものでは無いと思いますが・・・まさに、魂が宿っているような感じです。
おそらく、どこかのお寺に飾られていた物と思われますが・・・この感じは、多くの人の拝められていたせいでしょうか?

気になるのは、はたして吽形は、どこに行ってしまったのか?という事ですね。

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