富嶽三十六景

昨日は、NHKの「#1加速する異常気象との闘い」という番組について書きました。
温暖化で北極圏の永久凍土が溶けて、温室効果ガスのメタンが大気に放出され、さらに温暖化が加速されているそうです。

最近、物欲が激しく、つい購入してしまう傾向があります。
先日、ネットオークションで集英社の「豪華版浮世絵版画 名所江戸百景」という物を購入した事を書きましたが・・・またまた、ネットオークションで、同じ集英社の「全集浮世絵版画 別巻Ⅱ 富嶽三十六景」という物を見つけて、落札してしまいました。

東海道五十三次や名所江戸百景のように、あの場所が江戸時代はこうだったのか・・・というような見方はあまりできませんけど・・・浮世絵特有の大胆な構図の取り方は、絵を描く身としては、とても参考になります。
さらに、広重に比べると、北斎の方が、天才的な傾向が強かったのか、大胆にデフォルメされた表現が芸術的に思えます。

また、広重と同様に、当時の庶民の暮らしが描かれた作品があるのですが・・・富士山頂付近の登山者の様子を描いた作品なんていうのもあって、興味深く思いました。

一連の作品を見て気づいたのは、描かれた富士山のほとんどが雪をかぶった姿である事・・・
昔、地方から上京してきた人が、夏場の雪の無い富士山を見て、富士山と気づかなかった、なんて話がありましたが・・・最近では、雪を被ってていない姿も増えている気がします。
そういえば、富士山頂の永久凍土も激減しているなんてニュースもあったし・・・
このまま温暖化が進めば、雪を被っていない富士山が当たり前になってしまうのでしょうか?

近い将来、形状が急角度にデフォルメされている北斎の富士山を見て、雪をかぶっているこの山、どこの山?なんていう人が増えそうで・・・日本の象徴も変わってしまうのですね。

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「全集浮世絵版画 別巻Ⅱ 富嶽三十六景」 葛飾北斎筆 集英社
外箱

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「全集浮世絵版画 別巻Ⅱ 富嶽三十六景」 葛飾北斎 集英社
内箱

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「全集浮世絵版画 別巻Ⅱ 富嶽三十六景」 葛飾北斎 集英社
本体
見づらいですが、富嶽三十六景という文字がエンボス加工されています