メダル

リオ・オリンピックで、日本男子柔道が全階級でメダルを獲得したというニュースがありました。
メダル数でいうと、北京が2個、ロンドンが4個に対して、7個だそうで、お家芸復活と言われています。

もっとも、ロンドン・オリンピックの頃は、柔道が世界に広まった証拠で、あながち悪い事ではないようにも言われていました。
確かに、発祥国というだけで、その国の選手が強いというのも、変な気がします。
例えば、イギリス発祥のスポーツは多いですが、それらでイギリスの選手ばかりが活躍していたら、おかしいですよね。
競技人口や選手の能力に見合っているのが本来の姿だと思うので・・・柔道が、世界的に競技人口が増えていれば、メダル数が減るのが普通のような気がします。

今回の復活は、ロンドン・オリンピックで金メダル無し終わった責任を取って辞任した篠原信一に代わって、監督になった井上康生によるものと言われています。
お家芸回復の使命を持たされた井上康生は、今までの日本独自の柔道にこだわらず、海外の柔道の良い点を取り入れたそうで・・・・なるほどと思いました。

実は、リオ・オリンピックでは、そのほかの競技でも日本選手の活躍が目立ち、嬉しく思っているのですが・・・あまり、民族主義的に見ないように注意しています。
どこの国の選手でも、頑張った選手は素晴らしいのです。

そういえば、開会式の入場行進で、ブラジルの選手団の次に歓声が上がったのは、難民の選手団だそうで・・・この精神が、オリンピックらしくて素晴らしいです。
ちなみに、ブーイングが一番多かったのが、ライバルのアルゼンチンで、次に多かったのがドーピング問題のロシアだったそうです。
国威発揚とか政治的な国の対立なんていう考え方は、オリンピックから無くなった方が良いですね。

ドーピングほどではありませんが、水着のレーザー・レーサー問題のように、シューズ等の道具によって、成績に大きな違いがでます。
また、トレーニング施設やトレーニング方法等も、国を挙げて大きなお金をかけられる国は少ない、という事を忘れてはいけません。

多くの途上国では、庶民が生活に追われ、スポーツなんてできないという事も多いのです。
オリンピックに出れるのは、お金持ちの子女とか、軍隊や警察だけなんて国もあるのです。
また、女性がスポーツをするなんてとんでもない、というような考え方が一般的という国も多いのです。

日本人選手の活躍は、もちろんその選手の努力も素晴らしいのですが、日本は、世界的に見て恵まれた環境にあるという事も忘れてはいけないと思っています。