ルナのモデル・バイ・カマカ

先日まで、創立100周年を迎えたハワイの老舗ウクレレ・メーカーのカマカを紹介しました。
今日は、番外編と言った感じで、日本で一世を風靡したルナ・ウクレレのモデル・バイ・カマカを紹介します。

先日、書きましたように、カマカには一時期、日本でOEM生産していたカマカ・ジャパンというものが存在していました。
本場ハワイ製と比べても、そんなに遜色のないクオリティの高い製品だったのですが・・・いつのまにか、誰が作っていたのか?忘れさられていました。

あちこち調査した結果、今となっては、東京弦楽器製作所(遠藤弘社長)によって作られていた事が判明していますが・・・10年ぐらい前には、御茶ノ水の楽器店の店員は、ルナによって作られていたと言っていました。

もっとも、この店員さんがいい加減な事を言っていたと、一概に言えない理由がありました。
それは、一部のルナのウクレレのヘッド・ロゴには「MODEL BY KAMAKA」と書かれたものがあったからです。

その後、わーぽさんという方の調査により、当時のルナの工場が岡山県で有限会社「ルナ楽器」として存続しており、現在は和太鼓を作っている事が判明しました。
で、「ルナ楽器」の人の話によって、カマカ・ジャパンは作っていなかった事が判りました。

さらに、MATTさん(小林正巳)が当時のルナの鎌野福太郎社長にコンタクトをとることに成功して、何故「MODEL BY KAMAKA」と書かれていたのか尋ねたところ・・・
『当時の日本では「カマカ」というブランドは高級イメージがあったため「カマカをもとに設計した」と書いたつもりだったのですが、すぐに取りやめた。』という答えだったそうです。
ここいらへんのエピソードはMATTさんの「ウクレレ快読本」という本に詳しく載っています。

そんなわけで、カマカとは何の関係もありませんが・・・モデル・バイ・カマカのウクレレは、数が少ないうえに、ルナとしては大量生産する前の物ということで、今となっては人気があります。

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ルナ ソプラノ モデル・バイ・カマカ

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ルナ ソプラノ モデル・バイ・カマカのヘッド

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ルナ パイナップル モデル・バイ・カマカ

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ルナ パイナップル モデル・バイ・カマカのヘッド
写真だと色が近いので判りづらいです

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ウクレレ快読本」 小林正巳著 日本評論社
ウクレレ弾きの間では、快読本ではなくて、買い得本だと言われた名著です
(ちなみに、私も協力者一覧に載っています)