欧米のギターの魅力

昨日は、安易に欧米の真似をするより、日本らしさを考慮した方が良い気がするという事を書きました。
しかし、私も、欧米文化の影響を大きく受けた世代なので、欧米崇拝の気持ちが無いとはいえません。

これまでも、度々紹介してきたように、私のギター・コレクションも欧米の物がほとんどです。
これも、無意識の欧米崇拝の気持ちが無いとは言えないような気がします。
若いころに聴いていたロック等の音楽自体が欧米の物で、もちろん、憧れのミュージシャンも欧米人がほとんど、そして、彼らが使用していたのが欧米のギターだったからです。

しかし、オールド・ギターに関して言えば、欧米の物の方が優れているというのも、確かだと思います。
そもそも、ギターという楽器が欧米で生まれて発達してきたもので、積み上げられた伝統技術のような部分があった気がします。
現在、日本のギター・メーカーは技術的にも肩を並べられると思いますが・・・1970年代中頃までは、技術的に大きく差をつけられていたといえるでしょう。

1940年代~60年代には、欧米では楽器製造の木工技術が成熟しており、良質な木材を潤沢に入手できたので、ヴィンテージ・ギターの黄金期となったのですが・・・・19070年代中頃に、日本のメーカーが技術的に追いついてきた頃には、すでに良い木材の入手が困難になっていたのです。
当時の日本は、経済的にも貧しかったこともあり、日本では安価なギターしか作れなかったという事も言えると思います。

しかし、1980年頃には、日本は欧米のギターを研究して、日本人らしい几帳面な品質管理により、クオリティの高い、いわゆる、ジャパン・ヴィンテージと呼ばれるようなギターを作り出すようになりました。
はっきり言って、現在では、日本のギターは同クラスの欧米のギターと比べても遜色は無いと思います。

では何故、私のギター・コレクションのほとんどが欧米のギターなのかと言うと・・・ヴィンテージ・ギターが多いという事もありますが・・・欧米のギターに比べて、日本のギターには面白みが欠ける気がするからです。

日本のギターの良い点は、几帳面な品質の良さなのですが、それが、面白みに欠ける原因になっているのではないでしょうか?
これは、嗜好性の高い物、例えばバイクとかスポーツカーのような物でも、ハーレー・ダビッドソンとかフェラーリのように品質的に今一つでも、感性に訴えかけるのと同じだと思います。
ヤマハ、ホンダ、トヨタなんかは、実用性では良いのに、嗜好性という面では負けている気がします。

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1980年代初期のフェルナンデス製リバイバル・シリーズ
安く手に入るし、実用的に使うならすごく良いです