卒論

以前、大学の卒業研究の中で測定器を制作するとき、夢の中で斬新な回路が出てきた話を書きました。
この時期、大学生の中には、卒論のとりまとめで苦労している人もいるのではないでしょうか?

実は、理工学部以外にも、通信教育で法学部と経済学部を卒業しているので、卒論は3回書いている事になります。
ちょっと自慢になりますが・・・どれも、評価はA+でした。

どうも、性格的に、凝るタイプなので、あれこれ調べたり、ああでもないこうでもないと考えるので、卒論に向いているのかもしれません。

最初が理工学部だったのも良かったのかもしれません。
法学部と経済学部の両方の教授には、他の学生の論文よりも非常に論理的だ、と言われました。

つぎが法学部だったのも良かったと思います。
法学部のレポートは、最初に問題点を書いて、次にどのような手順でその問題を解くか、世間一般の説にはこんなのがある、そして自分の考えではこういう理由で結論はこうなる、と言う風に書き進めていくのですが・・・その手順を卒論にも当てはめると上手くいくのです。

あとは、早い時期から資料をできるだけ沢山集めたのも良かったかもしれません。
重要な文献は、お金がかかりますが購入して、その他の資料(雑誌の記事とか新聞記事など)は図書館を使ってコピーで集めました。
もちろん、大学の図書館も使いますが・・・法学部と経済学部の時は社会人だったので、仕事関係の図書館を有効に活用する事ができました。

あと、ニッチなテーマを選んだのも良かったかもしれません。
法学部の時は、インターネット関係のテーマは人気があったので、そのなかではプロバイダ責任制限法というマイナーな法律を選びました。
ちなみに、卒論指導だった商法の教授も、その法律を知らなかったので、あわてて勉強したそうです。

プロバイダを通信業ととらえるか、放送業ととらえるかが論点なのですが・・・卒論試験面接の時に、その教授とすごい議論になって、こちらの方が細かい事例まで詳しく調べていたので、最後には論破してしまいました。
持ち時間を大幅にオーバーして議論していたので、係員が覗きにきたのですが・・・教授の苦虫をつぶしたような表情を見て、私を憐れむような眼でみたのを憶えています。
その時になって、熱くなって議論しすぎたので、教授の心証を悪くしたのではないかと、心配になりました。
でも、ふたを開けてみたら、さすがに教授は立派な人で、論破された事を恨みに思うことなく、A+の評価をくれました。

経済学部の時は、環境経済が人気だったので、農業問題と環境問題における地産地消の違いをテーマにして、農業経済学の教授の卒論指導を受けました。
このときの卒論試験面接では、前回の失敗から、他の学生や世間の人は見落としているけど、環境問題の中では農業問題が重要な位置をしめていますよね、と教授の心証を悪くしないように心がけました。

もっとも、農業経済学は人気が無くて、卒論で選んでくれるのは、ろくな学生がいないんだけど・・・久しぶりにまともな卒論だった、と最初から言ってくれていたので、そんな必要はなかったかもしれません。

そうしたら、その2年後に農業経済学は廃止になったそうなので、あの時、教授に喜んでもらって良かったと思っています。