夢に出てきた回路

今日も年の瀬という事で、簡単に風呂場とか台所の掃除や窓ガラス拭き、昨日に引き続き植木の手入れを行ったり、買い物に行ったりしてから、母を連れて墓参りに行ってきたので、ちょっぴり疲れてしまいました。

そういえば、朝、古紙ゴミ収集の今年最後だというので、不要になった昔の雑誌や本を引っ張り出してまとめていたのですが・・・学生時代の卒論に使った、古いTTL-ICの規格本を見つけました。

なんせ昔ですから、電気工学科という学科で、弱電も強電もやっていたのですが・・・卒業研究は圧倒的に弱電の希望者が多く、それに対して、教授の数は弱電と強電の専門が半分ずつで・・・くじ引きで、どの教授の指導を受けるか決めるというありさまでした。

その結果、私の指導教授は強電のモーター専門になってしまいました。
でも、教授も考慮してくれて、モーターの性能を計測する測定器をつくる事にしてくれたのです。

その測定器の回路の設計に使ったのが、このTTL-ICの規格本だったのです。

そういえば、ある日、研究助手が、私が購入要望を出したICが入手できないので、違うICで代用できないか?と訊いてきたのです。
で、その場で、このTTL-ICの規格本を調べて、すぐに違うICを頼んだら、驚いていたのを憶えています。
今では考えられないですが・・・その頃、ずっと回路について考えていたので、回路がすべて頭に入っていたのです。

その後、測定器も無事に完成して、モーターの性能を測定し終わった、ちょうど年末の頃でした。
冬休みで、卒論の目途もついていたので、くつろいでいたある夜、寝ていたら回路図が夢にでてきたのです。
それも、今までに見た事の無い回路で…負帰還が通常にない場所へかかっていたのです。
寝ていても、これは凄いと思って・・・すぐに、飛び起きて、紙にメモしたのです。

翌朝、目が覚めた時、メモしたのも全部夢だったのかと思ったのですが・・・しっかり、机の上にメモが残っていました。
その回路、家にあった資料とか調べたのですが・・・同じような物は載っていませんが、理論的には、動かないという事も無いようでした。

あの時は、さすがに冬休みが明けるのが待ち遠しかったです。
で、研究室の測定器を作り直して、再度、計測をしたところ・・・なんと、計測精度が2桁上がったのです。

それも、今までモーターの性能は単純な2次曲線と考えられたのに、僅かにS字カーブを描いている事が判ったのです。
そう、S字カーブということは、谷の部分で動作させれば効率が良いのです。

教授は、これは企業に売れるぞ、と大喜びで、おかげさまで卒論はA+を取得する事ができました。

あそこまで、一つの事に集中していたからなのでしょうか?
後にも先にも、あのような事が夢に出てきたことはありません。