スミス・ストラト

昨日は、1979年製のアニヴァーサリー・ストラトキャスターを紹介しました。
このアニヴァーサリー・ストラトキャスターが成功したことで、その後、色々なヴァリエーション・モデルが登場します。

そして、1982年になると、通常のストラトキャスター自体がモデル・チェンジして、スモール・ヘッド、4点止めのネックに変更されます。
これが、通称スミス・ストラトと言われるモデルで、後にフェンダーの副社長になり、カスタムショップを立ち上げることになるダン・スミスが監督したモデルであるため、そのように呼ばれています。
これまでのストラトキャスターの問題点を見直し、品質管理を徹底させたため、それ以前のラージヘッドの物に比べて、作りが良いのが特徴となっています。

しかし、1983年になると、エリート・ストラトキャスターが登場したのに対して、通常のストラトキャスターはスタンダード・ストラトキャスターと名称変更され、仕様も、ジャックがピックガード上に移され、トレモロユニットもピックガードの下に内蔵されるようになります(フリー・フライト・トレモロ)。

ちなみに、1982年初期のスミス・ストラトは25万円だったのに対して、1983年中頃のスタンダード・ストラトキャスターは18.5万円となっていることから分かるように、スタンダード・ストラトキャスターへの仕様変更は低価格化へのコストダウンによるものです。

さて、1982年初期から1983年初期までの役1年間しか作られなかったスミス・ストラトキャスターですが、そのクオリティの高さから、現在は、意外と人気が高いモデルとなっています。
もっとも、以前は、スタンダード・ストラトキャスターと混同されて、安い価格で売られていることも多くありました。

・・・で、私も、そんな風に安く売られていた中古品を楽器店で見かけて、弾いてみたら意外と良かったので購入したのですが・・・その後、もう一本、安いのをみつけて、それもつい購入してしました。
両方ともホワイト・フィニッシュでローズ指板で、ブラック・ピックガードの物とホワイトピックガードの物だったのですが・・・結局、似たような物を2本持っていてもしょうがないので、ブラック・ピックガードの方は手放してしまいました。

両方とも1982年製だったのですが、ホワイト・ピックガードの方が重たいアッシュ製で、ブラックピックガードの方は軽くてひょっとしたらアルダー製だったかも(仕様上はアッシュですが)・・・で、比べてみたら、重たいホワイト・ピックガードの方が若干音が良かったのです。

イメージ 1

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スミス・ストラトもスタンダード・ストラトキャスターとしている資料もありますが、当時の広告を見ると、通常のストラトキャスターだったことが判ります。
また、ホワイト・ピックガードが初期でブラックピックガードが後期という説もありますが、両者とも同時期に存在していたことも判ります。