セミアコ

先日、12弦ギターの話で、エピフォン・リビエラの12弦を紹介しました。
実は、フュージョン・ブームの洗礼を受けているので、セミアコも結構好きです。

当時は、ラリー・カールトンリー・リトナー等の活躍により、彼らが使うES-335等のセミアコに注目が集まりました。
フュージョンは、それまでのロックの演奏よりも、テクニカルな演奏が必要なのですが・・・何となくセミアコを手にすれば、そんな演奏できそうな気がしていました。(当然、そんな事はありませんでした)

もちろん、フュージョン以前のロックでも、ブルース・ギタリストの影響から、エリック・クラプトンのように、セミアコを使うギタリストは多くいました。
しかし、セミアコは大きいのでステージで扱いづらい上に、ソリッド・ギターのようなガッツのある音が出しにくい、という点から、ハードなロックではメインに使われるギターではなかったような気がします。

それが、フュージョン・ブームによって一気に人気商品となり、ヴィンテージのES-335はとんでもない価格になったのです。
当時、学校のそばで、帰りにみんなでたむろしていた楽器屋のショーウィンドウに、60年代のES-335が飾ってあり、いつも憧れて眺めていた事を憶えています。

なかでも高価だったのが、ドットの335と言われた、1958年から1962年にかけて製造された、ドット・ポジションマークのES-335で、当時はバーストのレスポールと同じくらいの価格で取引されていました。

それが、フュージョン・ブームが去って、ヘビメタ・ブームになると、フロイド・ローズ付きのギター等に注目があつまるようになり、一気に価格が下がったのです。

そんな時です。
ふらりと寄った池袋のデパートで開催していた、関西のギターショップによるバーゲン・セールで、夢にまで見た1961年製のドットのES-335がかなり安く売っているのを見つけたのです。
安いとはいっても、そこそこの価格・・・お金が無かったのですが、これを逃したら手に入れられないかもしれないので、思わず月賦で購入してしまいました。

よく売れ残っていたなぁ・・・と思ったら、
店員の話によると、バーゲン期間の終わり近くになって楽器の数が足りなくなったため、その日の朝に新幹線で運んできたギターだそうで・・・まさに、巡り合いという感じでした。

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ギブソン ES-335TD 1961年製