ギタリストの素質

昨日は、ギター・コレクターは別にギターを弾く事が上手くなくても良いのでは?ということを書きました。
ギターを上手く弾くというのと、ギターの良さを理解できるというのは、別の才能だと思うからです。

以前、画家には、頭で描く画家と感覚で描く画家がいるように思えると書いたことがあります。
一流の画家は、どちらの要素も兼ね備えているのですが、それでも、頭で描く要素が強いタイプと感覚で描く要素が強いタイプがいるように思います。

ギタリストにも、似た事が言えるのではないか?と思っています。

ギターを弾くことが上手いと言う事には、音感やリズム感といった音楽的な才能と指の動きの器用さというような身体的な能力の、2種類の才能があるような気がします。
(手が大きいというのも身体的な能力でしょう)

もちろん、すべて生まれつきな才能という訳ではなく、練習によって後天的に手に入れた才能もあるでしょう。

で、一流のギタリストは、身体的な能力と音楽的な能力の両方を兼ね備えているのですが、やはり、バカテク・ギタリストのような身体的な要素が強いタイプと、下手ウマ・ギタリストのような音楽的な要素が強いタイプがいるように思います。

そういえば、音楽的な要素が強いタイプは、作曲したり歌ったり他の楽器を演奏する等幅広い活動をするのですが、身体的な能力が強いタイプは、ギター中心で作曲してもギター用の曲に限るような気がします。

それで、一流ギタリストでヴィンテージ・ギターをコレクションするような人は、音楽的な能力が高い人のように思えます。
やはり、弾き易さとかよりも音の良さを重視するからのような気がします。

で、私がギターをコレクションするのは、音楽的才能があって音の良さが判るから・・・なんてことはありません。
もちろん、ある程度は音の良さは判るのですが・・・・楽器屋で試奏しても、そんなに違いは判りません。
楽器屋で今ひとつの音でも感覚的に良いギターは、購入して自分なりにセッティングしたら良い音がするようになったりします。
試奏するのは、不具合が無いかをチェックする程度です。

以前も書いていますが、ギターに魂が宿っているように感じるし、楽器屋でギターに呼ばれているな感覚がするのです。
大袈裟に言うと、私がギターを選んでいるよりも、ギターが自分の良さを理解してくれる人を選んでいて、私が選ばれたような感じでしょうか?
だから、弾くのが上手くない私が所有して、ギターが可哀想だとは思いませんね。