鴨居玲

昨日、東京ステーションギャラリー鴨居玲展を見に行ってきました。
駅に展覧会のポスターが貼ってあったので、なんとなく気になっていました。

久しぶり作品を見ましたが、やはりインパクトがありますね。
もっとも、初期の自分のスタイルを模索していた時代の物は、今ひとつだし・・・
帰国後の神戸時代の裸婦の絵も、今ひとつですね。

やはり、メキシコ時代からスペイン時代の老人、ピエロ、酔っ払いなんかが、人間の内面を描いているようで良いです。
教会の絵とかもありますが、人物画の方がはるかに出来が良いです。

晩年の一連の自画像も自分の内面を描いているようですが・・・・過去に描いた、老人、ピエロ、酔っ払いなんかにとりつかれたようで、ちょっと不気味です。
いつのまにか、自分の中に、老人、ピエロ、酔っ払いなんかを見ていたのだろうと思います。

彼の作品の人物は、目玉が描かれてなかったり、口を半開きにしているのが多いのですが・・・
晩年の自画像を見ると、酸素が足りなくて喘いでいるようにも見えて、こちらも息苦しくなってしまいます。

パレットやイーゼル等の道具も展示されているのですが、身も心も削って描いていたのが伝わってきます。
きっと、これらの道具にも魂が宿っているのだと思います。

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今回の展覧会の図録

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以前の展覧会の図録