マーチン製のウクレレ

これまで、カマカのウクレレについて書いてきました。
カマカと並ぶウクレレといえば、マーチンのウクレレです。

先日も書きましたが、カマカのハワイらしいおおらかな音色に比べて、マーチンのウクレレはドイツ移民らしい繊細な音色が特徴です。

マーチンは、アメリカ本土にウクレレが紹介されてからすぐの1907年に製作に着手しています。
当初は、スプルースをトップに使ってギターを小型にした感じだったのですが、ウクレレらしいサウンドを出す事ができませんでした。
そして、材質だけでなくブレイシング等を試行錯誤して、1916年に商用化に成功します。

マーチンのウクレレには、材質がマホガニー製とハワイアン・コア製があり、装飾等の仕様の違いによってスタイル0、スタイル1、スタイル2、スタイル3、スタイル5があります。
(ハワイアン・コア製の型番は、スタイルの数字の後にKの文字がつきます)
そして、ソプラノ、コンサート、テナー、バリトンの各サイズと、8弦のTaropatchと10弦のTipleの種類があります。

マーチンのウクレレは、サウンドも作りも良いのですが、値段が高いのが難点です。
そこで、狙い目なのが、マーチンがOEM生産したウクレレです。
名前ではなく実を取る人にはお勧めです。

戦前のマーチンは、色々なブランドへOEM生産していました。
有名なOliver Ditson以外にも、Belltone、Jenkins、Montgomery Ward、William J .Smith、S.S.Stewart、H.A.Weyman & Son 等があります。

もし、これらのウクレレを見つけたら要チェックです。
ひょっとしたら、格安でマーチン製のウクレレを手に入れる事ができるかもしれません。
中には、マーチンとは少し異なった仕様の物があったりして、面白いです。

イメージ 1
Martin スタイル2

イメージ 2
Oliver Ditson スタイル0
ドレッドノートと呼ばれる、ウエストのくびれが少ないモデル

イメージ 3
H.A.Weyman & Son スタイル1K
ボディはソプラノですが、マーチンよりスケールが長いモデル