ランチア・ストラトス

いつものように皇居の周りを歩いていたら、紺色のランチアストラトスを見かけました。
そういえば、以前、同じ車を銀座とか丸の内でも見かけた記憶があります。

70年代の半ばにスーパーカー・ブームが起きて、多くのスーパーカーが日本に紹介されました。
そのなかで、ランチアストラトスは、一番好きなスーパーカーでした。

どこが良かったのかというと、カッコだけでなく、ラリーで勝つためだけに技術を結集した本格派だったところです。
子供心に、当時日本で人気のあった、レースに出ない元トラクター・メーカーが作ったガルウィングスーパーカーなんかとは、大違いだと思っていました。
(正確にはガルウィングではないのですが、当時はガルウィングとされていました)

ランチアストラトスは、WRC世界ラリー選手権)の規定を満たすために約400台作られたそうです。
もともとラリーは市販車ベースで戦われていたのですが、この時期に、ラリー専用に開発された車が登場します。
しかし、その後は、ラリーの高速化を懸念して規定が変わり、また市販車ベースとなってしまいました。
その短かったラリー専用車の時代に、ランチアストラトスWRCの3連覇という偉業を達成した名車なのです。

エンジンは同じフィアット・グループのフェラーリ・ディノの物をラリー用にチューンアップしたもので、回頭性を良くするためにボディは短いホイールベースなのにワイドなトレッドが特徴でした。
また、重心をボディの中心に寄せるため、ドライバーズ・シートと助手席は肩がつくほど近いのに、シートとドアまでの間はヘルメットが置けるほど間隔がひらいていたそうです。
(もちろん、エンジンはミッドシップです)

当時のモータマガジンの試乗記事では、山道(確か箱根ターンパイク)では、凄い勢いでコーナーを走り抜けるのに、直線の一般道では、クイックなハンドっリングやサスペンションにより運転が難しく、ドライバーの技量が必要だと書いてあったと記憶しています。

そんなマニアックなランチアストラトスですが、調べてみたら、日本には10台位現存するそうです。
おそらく、当時の夢をかなえた人なのでしょう。ちょっぴり羨ましいです。

当時の私は、ストラトスの弟分ともいえる、ランチアモンテカルロを大人になったら手に入れたいなんて、思っていましたが・・・
その後、ギターとかに興味が移ってしまい、現在は、環境とかを考えてハイブリット車に乗っています。

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当時、作った、ランチアストラトスのプラモデル。
(引っ張り出したら埃まみれでした)