イスラム教

イスラム国の関係で、イスラム教に関する本が売れているそうです。
世界の三大宗教といわれながら、日本での暮らしではイスラム教に接することは少ないので、一体どんな宗教なんだろう、と思うのではないでしょうか?

以前、911テロやイラク戦争の頃にも、イスラム教関係の本が売れたときがありました。
私も、その頃に買った入門書を引っ張り出して、読み返してみました。
結構、忘れてしまっていて、あぁそうだったと思いだしています。

仏教やキリスト教、そして神道に慣れ親しんでいると、やはり異質な感じがします。
それに、砂漠地帯で生まれた宗教という感じで、日本の風土に向いていないような感じもします。
もちろん、イスラム教が日本に入ってきたのが遅かったというのもあると思いますが・・・
結構なんでも取り込んでしまう日本文化に、あまりイスラム教が入っていないのは、そんな訳もあるのではないでしょうか?
そういえば、中国でも、仏教はすぐに中国文化にとりこまれましたが、イスラム教(回教)は、西域以外では、あまりとりこまれませんでしたね。

イスラム教は砂漠地帯で生まれたので、元は遊牧民の部族社会とか隊商などの共同社会の概念が強く、ザカート税など助け合いの思想が感じられます。
このためか、イスラム教は豊かな地域よりは貧しい地域で広まったように感じます。
(石油などで現在は豊かになっている地域もありますが)
豊かな国でも、恵まれない人々がイスラム教へ改宗することが多い要因が、そんなところにもあるのではないでしょうか。

あと、ムハンマドの時代は、部族間の戦争が多かった時代で、ムハンマド自身も迫害を受けて戦っています。
これは、メジャーな宗教の教祖としては珍しいかもしれません。
このため、基本的に戦争は避けますが、身を守るためにやむを得ず戦争をすることは認めているので、テロリストに都合よく解釈されるのではないでしょうか?
(ジハードとはイスラムのために努力することで、聖戦と訳すのはあやまりだとか・・・)
また、他の宗教を信じる者も否定していませんが、イスラム教を唯一最高と強調しすぎる面があるように思えます。
これも、テロリストの異教徒に対する考えに影響を与えているような気がします。

と、あらためて入門書を読んで、イスラム教に詳しくない私は思ったのですが・・・
昨日、皇居の看板やランナーについて書きましたが、その中で、これからオリンピックに向けて外国人の観光客が増えると書きました。
当然イスラム教の人も増えるだろうし、偏見のないように理解しなければいけませんね。
イメージ 1
イスラームを知る32章」ルカイヤ・ワリス・マクスウド著 片倉もとこ監訳・解説 武田信子訳 明石書店