昨日は、アンベードカルの「ブッダとそのダンマ」について書きました。
この本は、現代のインド人に仏教を広めるために、奇跡や成仏往生などを排除してお釈迦様を描いているのが特徴です。
産業革命によって近代化が始まり、自然科学が発達し始めたとはいえ、まだまだ中世の宗教的な色合いが濃く残っていた時代だったことを考慮すると、当時の社会に与えた衝撃はかなり大きかったことが想像できます。
(宗教界からは猛反発を食らったようですが、一方で、進歩的な人達は熱狂的に迎え入れられたらしい)
ところで、長い歴史と伝来の道のりによって、現在の日本仏教は、お釈迦様が説いた原始仏教と大きく変わってしまっています。
(公表される前に一部で言われたような、バチカンの権威をひっくり返すほど、変わってはいませんでしたが・・・)
また、教会等による権威付け等を嫌って、神父、牧師や僧にあたる存在がありません。
あるのは宗教学者のようなな、宗教指導者といわれる存在だけです。
この点について私は、教祖が説いたオリジナルの宗教も大事だと思いますが、時代や風土に合わせて変化した宗教も大事だと思っています。
(例えば、原始仏教もありだし、現代の日本の仏教もありだと考えています)
現代人には、「イエスの生涯」のように、普通の男が奇跡もなく、単に「愛」を説いて周ったと言う方が、嘘っぽくなくて共感できるのではないでしょうか?