先ほど、「池上彰のニュースそうだったのか」という番組で、中国と台湾の関係やフランスのテロについて説明していました。
意外に思ったのは、若い人のなかには中国と台湾の関係を知らない人が結構いることです。
日中国交回復やパンダが上野にやってきたのも、大ニュースだったのですが・・・その後は、両国に関する大きなニュースとかないので、若い人が知らないのも、無理がないのかもしれません。
余談ですが、香港やマカオが中国に返還されてどうなったの?という質問に、経済は良くなったが政治的に問題がある、と答えていたのですが・・・アレッと思いました。
どこかで読んだのですが・・・マカオは返還されてから、外国人旅行客が激減したけど、中国人客で景気が良かったとか・・・でも、上得意だった役人の接待の取り締まりが厳しくなって、さらに外国旅行が緩和されたので、一般の中国人客は海外に行ってしまうので、現在のマカオは閑古鳥が鳴いているそうです。
それから、何故、フランスがテロに狙われたのか?という事について、空爆をしているとか、ベルギーとの国境の出入りが自由とか、フランスが移民大国で、移民の若者に不満が多いという事を話していました。
この点についても、そもそも、シリアがフランスの植民地(委任統治)だったから、というのが大きな要因じゃないか?と思うのですが・・・
そこで、思い出したのが、少し前に読んだ「イスラムの読み方」という本です。
この本に書かれていたのですが・・・イギリスは植民地だったパレスチナ、イラク、ヨルダンのように現地を改革しようとしなかったが、フランスは植民地だったレバノンやシリアのようにどこに行ってもパリ式にする、という事です。
そういえば、戦前の日本は、朝鮮や台湾を併合したので、現地の産業や学校の整備を行って近代化を図ったので、単なる搾取目的の植民地ではない、なんて言う人もいますが・・・どちらかというとフランス式ですかね。
あと、この本によれば・・・アラブの大半を占領していたのは、オスマントルコなのですが・・・同じイスラム教徒といっても、そもそもイスラム教はアラビア半島の砂漠地帯の遊牧民の宗教で、だから農耕民族のオスマントルコなんかは堕落していて、正統派のイスラム教徒でないと思われていたそうです。
同様に、地中海沿岸の国やイランなんかも、アラブの国からみたら正統派のイスラム教徒ではないそうです。
言われてみれば、なるほどと思います。
今まで、なんとなくイスラム教徒として一括りで考えていたので、ちゃんと理解していなかった事が判りました。
中国と台湾の関係を知らない若い人を笑えませんね。