ベビーブームの結果

昨日は、ネオコンのブッシュがリベラルのクリントンにコンプレックスを抱いていたのではないか、と書きました。

アメリカのリベラルとネオコンについて、思い出した説があります。
第二次世界大戦後、出征していた兵士たちが帰ってきて、一斉に子作りをした結果、ベビーブームが起こりました。
戦争で悲惨な思いをした人は、子供に自由と平和の尊さを教えました。
一方、勝利の美酒に酔った人は、子供に力の正義を教えました。
そして、子供たちが青春時代を迎えたとき、ラヴ アンド ピースの若者文化が花開きます。
ロック、学生運動、ヒッピー、フリーセックスなど・・・
一方、力の正義を信じていた者は、ベトナムで戦っていました。
そして、アメリカの正義は挫折します。

やがて、彼らが年をとり、政治家となります。
それが、リベラルとネオコンです。
リベラルとネオコンという言葉は昔からありましたが、彼らは若者文化を経験した者、あるいはアメリカの栄光を取り戻そうとする者だという事が特徴でした。

つまり、第二次世界大戦ベトナム戦争イラク戦争と歴史はつながっているそうです。
(詳しく遡れば、第一次世界大戦南北戦争独立戦争までつながっているかもしれません)

これを日本について考えてみると、終戦後は、内地への引き上げや食糧難もあり、アメリカより数年遅れてベビーブームが起こります。(いわゆる団塊の世代です)
敗戦国ですから、悲惨な思いをした人が多く、大抵は子供に自由と平和の尊さを教えました。
でもそれだけではありません。
食糧難や物が無い生活で、占領軍の豊富な物資を目の当たりにした親は、豊かな生活の素晴らしさを教えました。
やがて、学生運動などの若者文化も、アメリカより数年遅れて起きました。
そして、彼らが大人になった時、異常なほど豊かさを追求するようになったように思います。

もちろん、親たちも戦後復興のために努力したのも事実ですが・・・
私が子供の頃、急に雨が降りだすと、傘を持って駅に行き父が帰ってくるのを待ちました。
となりのトトロにも、そんなシーンがありましたね)
他にも、お父さんを待つ子や旦那さんを待つ奥さんが沢山いました。
つまり、残業をする人がほとんどいなかったのです。

それが団塊の世代になると、残業は当たり前、奥さんもパートとか共働きで、子供は塾に行き、そんな駅前の光景は見られなくなりました。
その結果、物は豊かになりましたが、親が子供に何かを教える事が減ってしまいました。
そして、物にも執着しない、政治にも無関心、そんな若者が多く生まれたように思います。
こんなように歴史はつながっているみたいですが・・・これからの未来はどうなるのでしょう。

イメージ 1
アメリカは正義を取り戻せるか」 ロバート・B・ラッシュ著 石塚雅彦訳 東洋経済新報社