偶像崇拝

ニュースでクマの被害を防止するために出没しそうな住宅地にある柿の木を伐採していると言っていました。

特に山間部では、空き家が増えて管理されていない柿の木が多いそうです。

山に柿の木を植林すれば、クマは里に餌を探しに来なくなるのではないか?なんて思ったのですが・・・考えが浅はかでした。

 

なんでも、昨年は山でドングリ等が豊富だったため、多くのクマが出産したのですが、今年は逆にドングリ等が不作だったために、子連れクマがエサを探しに里に来るそうです。

山に柿の木を植えて食糧が豊富になったら、出産するクマが多くなり、頭数が増えてエサが足りなくなり、さらにたくさん里に下り来る事になってしまいます。

物事は、良く考えないといけないですね。

 

さて、前回は、人間ドックの結果について書きました。
歳のせいか、あちこち具合が悪くなってきました。
老眼のため視力も落ちていますが、未だ聴力は問題はありませんでした。
歳をとると耳が遠くなりますが・・・その前に、高い周波数が聴き取れなくなるようです。

 

考えてみると、人によって聴こえている音が違うという事は(もちろん動物には人間に聴こえない音が聴こえている)・・・多くの宗教で、言霊のように言葉や音に不思議な力があるといっていますが、人によって違うという事になってしまいます。


例えば、南無妙法蓮華経とお題目を唱えますが・・・南無は古代インドの尊敬の言葉の音を漢字で表したもので、妙法蓮華経は古代インドの仏典名の意味を漢字に表したもの、それを漢訳した古代中国でくっつけた言葉です。
だから、南無妙法蓮華経という言葉自体には中国で作られた合語のため効力はなさそう・・・もちろん音ではなく言葉の意味を信じて唱えるなら良いけど、妙法蓮華経法華経)自体の内容も知らずに声に出してもご利益はなさそうです。

 

そういえば、以前、本当のお釈迦様は剃髪していたという話を書きました・・・螺髪など現在の釈迦三十二相という姿は、後の世の人が作り上げた物です。
そもそも古代仏教は偶像崇拝を禁止していましたが・・・後年、ギリシャ文化等の影響を受けたガンダーラ等で仏像が作られるようになってから、形が決まってきたのです。
キリスト教も最初は偶像崇拝禁止だったので現在のイエスキリストのイメージは後年作られたものだし・・・イスラム教は今でも偶像崇拝禁止です)


また、色々な形状の仏像が作られるようになって、それに伴ってお釈迦様以外の阿弥陀如来観音菩薩など様々な仏も考案されるようになりました。
(それに合わせて後世の人が、色々な仏が登場するお経を作ったのです)
もちろん、印形なんていうのは、仏像が作られるようになってから、後付けで意味を持たせるようになったそうです。

 

というわけで、仏像などは美術的には素晴らしいですが、それ自体の形状には意味はありません。
意味のない形状のものを信じる心が大切なのでしょう。

よく困っている人の前に、観音菩薩が現れた等という奇跡が語られる事がありますが・・・信じる心がそのような幻影を見せるのだと思います。

 

眉毛のあるコアラを見つけたらラッキーだとか、黒卵を食べると寿命が7年延びるなど・・・最初は誰かがテキトーなことを言ったのが信じられるようになります。
宗教の世界でも、最初は誰かがテキトーな事を言ったのが、そのまま信仰に取り入れられている事も多そうです。

 

世間では旧統一教会エホバの証人など、宗教がらみの問題が多いですが・・・信じる前に、本当に根拠があるのか、もう一度考えても良いかと思います。