クラプトンも元気でした。

ここのところ、大物ミュージシャンの訃報が相次いでいるので、見納めになるかもしれないと思い、ジャクソン・ブラウンボブ・ディランのコンサートを観に行った事は、前に書きました。
で、ジェフ・ベックも亡くなった事もあり、ついでにエリック・クラプトンのコンサートも観に行きました。

もっとも、武道館でのライヴは100回を達成したそうで・・・毎年のように来日するから、滅多に来日しないミュージシャンと違って、見納めの可能性は少ないですね。

 

といっても、歌に迫力のあったジャクソン・ブラウンボブ・ディランに比べると、クラプトンは今一つ声が出ていないく、ちょっと歳を感じさせました。

(体形も一時期よりも少しスリムになった印象です)
もちろん、ギターの方は相変わらず上手く、一時期よりは弾きまくっていました。
昔に比べれば、指癖やノリで弾いている感はありましたが・・・以前観た時も思ったのですが・・・あまりギターソロというイメージが無かった「アイ・ショット・ザ・シェリフ」が、かなり良かったです。
サポート・ギタリストのドイル・ブラムホールⅡとテクニック的にはそんなに変わらないのでしょうが、クラプトンにはギターを歌わせる歌心のようなものがあるのが強みです。

 

そういえば、オープニングに演奏された、亡きジェフ・ベックに捧げた「Blue Rainbow」は白いストラトを指弾きしていました。
エレキを指弾きするようになったジェフ・ベックに合わせたのでしょうが・・・かつてはアコギでもフラット・ピックで弾いていたのに、クラプトンはいくつになってもチャレンジしているのですね。

 

コンサートとしては、先日の硬派なボブ・ディランに比べると、大型スクリーンや照明の演出もある普通のコンサートといった感じで、音も今一つ(武道館らしい)といった感じでした。
特に、「ティアーズ・イン・ヘブン」や「ワンダフル・トゥナイト」で、観客がスマホのライトを振るのは歌謡曲のコンサートみたいに思え、音楽に集中するといった感じでは無かったです。

 

もちろん、アンコールもあり、オルガンのポール・キャラックがヴォーカルの「High Time We Went」でした。
知らなかったのですが、このポール・キャラックさんはグラミー賞にノミネートされた事もあるシンガーだそうで、歌もオルガンも上手かったです。
コンサートの中盤ではプロコルハルムの名曲「青い影」の一節を弾いたりして・・・かなり昔にクラプトン・バンドの一員として来日したゲイリー・ブルッカーが「青い影」を熱唱した事を思い出しました。
そういえば、「青い影」を作曲したゲイリー・ブルッカーも昨年に亡くなったし、「青い影」を作詞したキース・リードもつい先日亡くなりました。

 

冒頭にも書きましたが、大物ミュージシャンの訃報が相次いでいます・・・もちろん、見納めというおそれもありますが・・・残った年配ミュージシャンのコンサートでは、普段演奏されない、追悼を表した曲が多く聴けるという特徴もありますね。

 

エリック・クラプトン 来日コンサート パンフレット