コストの算出方法は正しいのか?

帰宅して、テレビを点けたら、NHKの「首都圏情報ネタドリ!」という番組で、首都圏の水道料金について取り上げていました。
なんでも、人口減少や老朽化した水道管の交換などで料金の高騰が見込まれるそうです。

出演者のくわばたりえさんが「いきなり水道料気をあげるより、前から老朽化なんて判っていたのだから、以前から水道料金に薄く上乗せしておけば良かったのに・・・」と、言っていましたが・・・未だかかっていない費用を乗せる事は難しいみたいです。

これを聞いて、なんか、日本のお役所仕事って、将来かかる費用を見積もる事自体が難しのではないか?と、思ってしまいました。

そういえば、昔、首都高の料金は、建設費をペイしたら無料になると言っていましたが・・・実際は、補修費などで、値上がりしています。
原発なんかでも、廃炉の費用とか放射性廃棄物の費用などを考慮せずに、原子力発電の料金は安いと言っていましたね。

ひょっとしたら、料金が安いという事を言いたいがために、将来かかる費用を見込んでいないのかも・・・と、思ってしまいました。
水道だけでなく、私たちの身の回りには、老朽化したインフラは沢山あるので、今後、それらの費用が重くのしかかってくることが想像できます。

そういえば、日本では、環境税も広まっていませんね。
例えば、炭素税みたいに・・・化石燃料に、温室効果ガスによる環境に与える負の影響のコストを上乗せるよう・・・周囲の環境に悪い影響を与える物に対しては、その影響を取り除くのにかかるコストを上乗せする事で、いわゆる外部不経済を内部化する方式です。

つまり、日本のお役所では、将来かかる費用とか、周囲に与える悪い影響の費用を考慮せず・・・直接かかる費用しか考えないという伝統があるような気がします。
もちろん、将来掛かる費用も、周囲に与えた悪い影響の費用も、誤魔化していても、いつかは誰かが払わなければいけません。