健康寿命を延す?

昨日のNHKスペシャルは「AIに聞いてみた どうすんのよ!?ニッポン」シリーズの第3回「健康寿命」でした。
このシリーズ、毎回ツッコミどころ満載なのですが・・・今回も、期待通りでした。

ちなみに、日本人の平均寿命は、男性81.09歳、女性87.26歳ですが・・・日本人の健康寿命は、男性72.14歳、女性74.79歳なのだそうです。
つまり、平均寿命と健康寿命の差の期間は、病んで入院などしている事になり・・・この期間にかかる医療費は、一生のうちにかかる医療費の半分にもなるそうです。
そのため、国の社会保障費にも大きな影響があり・・・いわゆる、ピンピンコロリが望まれているそうです。

というのですが・・・個人的には、必ずしもピンピンコロリが良いとは思っていません。
現在、ほぼ寝たきりの母を持つ身としては・・・病んでいても長生きしてもらいたいのです。
つまり、現在の平均寿命にまで健康寿命を延ばすのは良いのですが・・・健康寿命を延ばしてもその分平均寿命が短くなってピンピンコロリになっては意味が無いと思うのです。

今回、健康寿命を延ばすために、AIひろし君が導き出したのは、下記の3点です。
1.子供と暮らすな!ひとりで暮らせ!?
2.ピンピンコロリには泥棒を捕まえろ!?
3.運動よりも食事よりも本や雑誌を読むのが大事!?
例によって、視聴者の目を引くように極端な言葉遣いの提言ですね。

なんでも、健康寿命も平均寿命も長い地域が、山梨県だそうですが・・・上記の提言のうち、番組で実際に山梨県に当てはまるか調べたのは、3番だけ・・・2は何故か、健康で短命な埼玉県を取り上げています。
つまり、1と2は山梨県には当てはまっていないのでしょう・・・山梨県で一人暮らしの老人が多いなんて、ありえなさそうです。
そう、1と2は、健康寿命を延ばすかもしれませんけど・・・ピンピンコロリになる平均寿命は短いと推測できます。

他にも、相変わらず、原因と結果を逆にしているパターンもみられます。
本や雑誌を読む人が多いというのですが・・・読書が趣味な人と言っているのでない点がミソで・・・健康で、スポーツや趣味が多い人は、それに関連したマニュアルや雑誌などを読む機会が多いのです。
また、地域の治安が良いから健康になるのではなくて・・・健康な人は、地域の治安が悪くなったら、他所へ引っ越してしまうのでしょう。

それから、一人暮らしの場合は、アクティブになり健康な人と、家に引きこもる不健康な人の2パターンあるそうで・・・アクティブになるように生活を変えれば、健康寿命を延ばせるなんて言っていましたが・・・これは、子供と同居している人にも言えると思います。
つまり、子供と同居している人も、子供に頼る生活を改めて、アクティブに活動すれば、健康寿命を延ばせるはずです。
別に一人暮らしでなくても良くて、単に生活を改めろ、というのと同じだと思います。

このシリーズ、AIとか言うと真面目な番組だと信じてしまいそうですが・・・ショッキングな提言の言葉遣いから判るように、バラエティーだと思っていた方が良さそうです。