米朝会談の意味

今日のテレ朝の「ビートたけしのTVタックル!」は南北首脳会談について取り上げていました。
様々な番組で、南北首脳会談について報道されていたので、またか?という感じでしたが・・・結構、内容が面白かったです。

そういえば、先日、金正恩は兄や親戚を粛清するような、猜疑心の強い人物なので、信用できないという事を書きましたが・・・南北首脳会談の様子をテレビで視たとき、頭に浮かんだのは、金正男氏の息子のハンソル氏は、一体どこで、どのような気持ちでこのニュースを視ているのだろう、という事でした。
たしか、彼自身や家族も、金正恩に命を狙われていて、逃亡生活を続けているのですよね。

今日の番組も基本的に、北朝鮮の偽装和平工作という見方のようでしたが・・・北朝鮮国内の現状とか、今後の展開、そしてトランプ大統領の目論見などについて、新しい視点もありました。

先日の板門店の会談のニュースの時に、昨年11月の北朝鮮兵士の脱北の様子を思い浮かべた人も多かったと思いますが・・・あの兵士がK-POPが聴きたいと語ったように、現在では、北朝鮮の多くの人が韓国の文化に親しんでいるとか。
また、経済制裁配給制が崩壊したため、闇市(自由市場)が当たり前になり、儲けた人で平壌は栄えているが地方は貧しいというように、貧富の格差が生まれている・・・つまり、社会主義ではなく自由主義に移行しつつあるとか。

そして、一番驚いたのが、アメリカが米朝会談に臨むのは、戦争の口実を得るためという見方でした。
なんでも、太平洋戦争やイラク戦争のように、相手国が飲めないような高いハードルの条件を突き付けて、開戦に持ち込むというのが、アメリカの常とう手段だから、だそうです。
おそらく、トランプ大統領は、北朝鮮が条件を飲めばそれで良いし、条件を飲まなくても良いという様に考えているのだろうという事でした。

やはり、南北融和モードで楽観的な気持ちになってはいけないみたいですね。

ちなみに、ルーズベルト大統領時代の米国務長官による、いわゆる「ハル・ノート」の条件で、日本は追い込まれて開戦を決意しました。
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「ハル回顧録」 コーデル・ハル著 宮地健次郎訳、中公文庫