昨日は、合意なしで終わった米朝首脳会談について書きました。
最初からトランプ大統領は、交渉で優位に立つために、途中で席を立つ事も計算していたのではないでしょうか?
多くの解説者が言う様に、実態は一部ではなく多くの解除の要求を北朝鮮が行ったため、米国側はこれでは完全な解除とほぼ同じだという風に理解したといったような事だと思います。
もちろん、一部で指摘があったように、前回の会談での態度から、簡単に言い含められる相手で、恐れるに足りないという印象を受けていたのかもしれません。
しかし、実態は、会談が合意なしで終わっても、そんなにトランプ大統領は困らなかったのだと思います。
それに対して、実は、金正恩委員長の方が弱い立場で、会談での成果が欲しかったのだと思います。
国民の前で、今後は、核開発や軍事力増強から、経済発展に舵を切ると宣言してしまったからです。
そして、多くの軍人が製造現場に派遣されたため、軍隊の幹部には不満が溜まっているという話もあります。
だから、少しでも経済制裁の解除が欲しかったはずです。
今まで、周囲が守ってくれて、大きな挫折も味わっていなかったのに、今回は会談の主役として、はじめての失敗となってしまいました。
わざわざ長距離の列車の旅をしてきたのに、手ぶらで帰らなければならない状況で、その心中はどんなでしょうか?