トランプ大統領の狙い?

昨日も一昨日に続いて、第2回米朝首脳会談について書きました。
トランプ大統領は、元から合意なしを想定していたし・・・事前の報道ほど会談に前のめりではなく、逆に金正恩委員長の方が成果が欲しかったのではないでしょうか?

先ほど放送された、テレ朝の「池上彰のニュースそうだったのか‼」でも、緊急生放送で米朝首脳会談について取り上げていましたので、一体、池上氏はどんな分析をするのだろうか?と興味を持って拝見しました。
しかし、徹底解説という割には、池上氏にも合意なしは想定外だったようで、会談自体についてはそれほど触れず、米国のロシア疑惑公聴会とか、パキスタンによるインド機撃墜など、会談を取り巻く世界情勢でお茶を濁していたような印象を受けました。

実は、昨日のブログを書いた後、ひょっとしたらトランプ大統領は、交渉で優位に立つためではなく、他の意図をもって、わざと合意なしにしたのではないか?という考えが頭に浮かびました。

昨日も書いたように金正恩委員長は、国民に対して、核開発などの軍備拡張路線から、経済成長路線に変更すると宣言し、軍人達を製造現場に動員してしまったため、軍の幹部とには不満が溜まっていると言われています。
父の金正日総書記の先軍政治の方が良かった、と言われないためにも、経済成長で成果を出さなければならないのですが・・・それには、経済制裁の解除がなくてはなりません。

これまで、父が溜め込んだ資金を惜しみなくつぎ込んだ核開発で成果を出してきたので、金正恩委員長の指導に対して、異論は出なかったのですが・・・若輩者を周囲が支えている状況という事は、本人が一番自覚していたのではないでしょうか?
父の金正日や祖父の金日成は尊敬を得ていましたが・・・自分は、未だそんな存在ではないという事を認識していたからこそ、兄を始め障害となる人物を次々と粛清したのでしょう。

さて、会談が合意なしで終わっても、核開発につぎ込んだ資金も底をついていると言われ、経済制裁が続いている中、元の路線に戻る訳にも行きません。
だから、このまま何度か会談を行っても、大した成果を出さなければ、金正恩委員長の威信は失墜し、体制の崩壊を起こす事をトランプ大統領は狙っているのかもしれません。