人類の進化

日曜日のNHKスペシャルは、新シリーズ「人類誕生」の第1集「こうしてヒトは生まれた」でした。
最新の発掘により判明した人類の進化を、凝ったCGを使って表現していました。

もっとも、CGにお金をかけすぎたのか?内容的には薄い感じで、もう少し掘り下げた方が良かったのでは?なんて、感じてしまいました。
例えば、先日までの「人体」に続くシリーズなのだから、もう少し人間の肉体的な観点からも追及した方が面白かったような気がします。
ひとつだけ、現在の世界中の人類のDNAの違いが少ないのは、ホモ・サピエンスは一度絶滅の危機に陥り、少数しか生き残らなかったから、という話を取り上げていましたが・・・もっと、多くの点から、人類の進化が判りそうな気がします。

ところで、番組によると、人類の進化は・・・
アルディピテクス・ラミダスで、両手で多くの食物を持てるように、人類は二足歩行をするようになり
アウストラロピテクス・アファレンシスで、肉食獣から身を守るために、人類は集団行動をするようになり
ホモ・ハビリスで、死肉あさりをした骨から骨髄を取り出すために、人類は道具「石器」を手に入れ
ホモ・エレクトスで、狩りをして豊富な食料を得て老人などにも分け与える事ができるようになったため、人類は思いやりの心を持つようになり
ホモ・サピエンスで、氷期により草原から海岸へ追いやられ、貝などの新たなを食物を食べて命をつなぎ、人類は好奇心を持つようになった
・・・という事らしい。
つまり、二足歩行をして、集団行動をし、道具を使い、思いやりの心や好奇心を持っているのが人類と言いたいみたいです。

個人的には、ホモ・エレクトスとなって、現在の人類に近いという印象を受けました。
体毛が薄くなり、毛皮で無くなったため、汗による体温調整が出来るようになり・・・長時間、走っても熱中症にならなくなって、野生動物を追い詰めて、熱中症でバテたところで仕留める事ができるようになったという事ですが・・・
ホモ・エレクトスを描いたCGでは、腰を覆う革?を纏っていて・・・火で肉を焼いているシーンがありました。
体毛が薄くなったため、衣服が必要になったり、火を使う様になったのか?
逆に衣服を発明し、火を使う様になったから、体毛が薄くなったのか?
どちらが先か、判りませんけど・・・二足歩行をする動物、集団行動をする動物、道具を使う動物、さらに思いやりや好奇心を持った動物も存在しますが・・・衣服を着たり、火を起こす動物は、人類しか存在しません。
また、怖がらずに火を起こす事ができるという事は、ホモ・サピエンスより前に、好奇心を持っていたようにも思えるのです。

なにはともあれ、偶然や弱点があったから人類が生き残ったというのは、面白いですね。
現代社会でも、生き残る奴は、必ずしも強い奴という訳では無いですから。