奇跡の島?

昨日は、一昨日放送されたNHKスペシャル「AIに聞いてみてみた どうすんのよ!!?ニッポン」について書きました。
どうも、AIの分析結果を読み解く人間の仕事において、恣意的な感じが拭えず、提言をまともに受け止められない気がしました。

さて、昨日のNHKスペシャルは、列島誕生ジオ・ジャパン 第1集「奇跡の島はこうして生まれた」というタイトルでした。
なんでも、日本列島は、地球史上まれな4つの大事件によって誕生したそうです。

確かに、日本列島が生まれるのには、偶然が重なっていますが・・・奇跡というのは言い過ぎのような気がします。
なんか、そこに住む自分たちは選ばれた人間だというような優越感を植え付けそうな気がします。

番組の冒頭で、世界でも類を見ない変化に富んだ地形を産み、かけがえのない豊かさをもたらしているとか・・・
表情ゆたかな四季のうつろい、狭い国土にそびえる3000メートル級の山々、流氷からサンゴ礁まで南北3300キロメートルの列島を取り巻く多様な海・・・というような表現がありました。

個人的には、多様性に富んだ自然や四季のうつろいというのは素晴らしいと思っているのですが・・・はたして、それは世界共通の認識なのかは疑問です。
多くの人にとっては、住めば都といった感じで、自分の親しんだ自然が一番素晴らしいと思うのではないでしょうか?
例えば、砂漠に住む人、密林に住む人、広大な草原に住む人、極地に住む人・・・それらの人々は、日本の自然よりも自分の住む自然の方が素晴らしいと感じるような気がします。

番組では、和食を紹介していましたが・・・それぞれの土地では、それぞれ入手できる食材があり、その土地に合った調理が行われ・・・その結果、現地で食べるものが一番美味しいと思います。
もちろん、私は和食が好きですが・・・・和食が世界で一番の料理だなんていう気はありません。

日本列島は、確かに個性的な島ですが・・・耕作地が少ない、河川の氾濫、火山の噴火、地震津波が多い、高温多湿など・・・良い面がある分、悪い面もあります。
だから、様々な価値観を持つ世界の人の中には、日本列島になんか住みたくないという人も多いと思います。
そんな訳で、奇跡の島なんて言って、優越感を感じさせるような表現は、ちょっと違うかな?という気がします。