上野の森美術館の「日本の自然を描く展」の審査結果が届き、なんとか1点入選しました。
今回のモチーフはひまわり・・・別に、ゴッホを意識したのではなく・・・その太陽のような存在感を表そうと思ったのです。
ここのところ母の病気の関係でバタバタしていたため・・・作品に時間をかけることができず・・・ざっくりとした感じの作品です。
もうちょっと、じっくりと描きたかったのですが・・・却って、勢いのある感じに出来たような気もします。
とても私には、あんなに細密に描くほど根気もないし、もちろん時間をかける事もできません。
細密描写といえば、昨日放映された、テレ東の美の巨人たちは、犬塚勉さんの「梅雨の晴れ間」を取り上げていました。
あの作品も、雑木林や草地を細密に描かれていました。
初期は、色々なジャンルの絵にチャレンジしていたのですが・・・超リアルな風景画で自分のスタイルを確立します。
その後、図画の教師のかたわら、作品を制作していたのですが・・・趣味の登山で遭難し38歳の若さで亡くなっています
その作品は、森等の自然や山の風景が多く、ほとんど人物は描かれていません・・・昨日の番組では、描かずに人物の存在を感じさせると話していました。
確かに、切り株などを描いていた頃は、その上に物を置いて人の存在を表していたようですが・・・晩年はブナの幹とか岩のような物を描くようになって、人の存在は感じ取れなくなります。
私は、全ての物に魂が宿るというアニミズムを信じていて・・・物の存在感というか、そこに宿った魂を描きたいと思っているのですが・・・
ひょっとしたら、犬塚勉さんも草木や岩に宿った魂を描きたいと思っていたのではないか?なんて思っています。
犬塚勉展 図録、チラシ、チケット