「図案対象」を見て

昨日は、「日本の自然を描く展」を見て、もっとちゃんと絵を描かなければいけないと思った事を書きました。
といいつつも、バタバタと忙しいので・・・絵を描く事に真剣に取り組む事は、難しそうです。

今日の日曜美術館は、「遺(のこ)された青春の大作~戦没画学生・久保克彦の挑戦」というタイトルで・・・東京芸術大学美術館に展示された5枚組の大作「図案対象」について、取り上げていました。
当時、同校の前身東京美術学校図案科の学生だった久保克彦が卒業制作した作品で・・・彼は、その後入隊し2年後に戦死したそうです。

彼の後輩である学生たちは、戦時下とは思えない、そのデザイン性や前衛性に驚いていましたが・・・おそらく、彼は自分の身に着けた技術や知識のすべてを、この作品に形として残しておこうと思ったのではないでしょうか?
番組では、黄金比率などを駆使して画面を分割して描いたり、さりげなく時間の経過や幾何学的な図形を描きこんだりしている事を紹介していました。

私は、久保克彦という名前を初めて知ったのですが・・・その才能に驚かされました。
個人的には、好きなマックス・エルンストに似た印象を受けて、興味を覚えました。
ちなみに、マックス・エルンストはシュールリアリズムというイメージがありますが・・・後年は幾何学的な図形を使ったデザイン性のある作品も多く残しています。

マックス・エルンストアメリカに亡命して、様々な作品を残しましたが・・・はたして、久保克彦さんが生き延びていたら、一体、どのような絵を描いただろうと思うと、若くして戦死してしまったのが残念です。

ところで、昨日に引き続き、今日も暑かったですね。
午前中は、家の掃除をしたり買い物に行ったり・・・午後はいつも通り、歩いて10分位の特別養護老人ホームに母の面会に行ったのですが・・・あまりに暑いせいか、通りには全く人影がなく車も走ってなくてゴーストタウンみたい、エアコン室外機の音にまじって赤ん坊の泣き声が・・・おもわず映画SFアンドロメダ・・・を、連想してしまいました。

そんな感じで、家に戻ってきたら、昨日同様に熱中症気味・・・汗がとまらず頭が痛くて・・・
朝、日曜美術館を視たときは、平和な時代を生きているのだから、もっと私も真剣に絵を描かなければいけない、と改めて思ったのですが・・・午後になったら、意欲が消えてしまいました。