ジャズ・スプリット・サウンド

ここのところ、母の入院の関係で、楽器屋巡りができないのため、ネット・オークションをよく見ています。
先日、ちょっと珍しいギターを見つけたので、思わず落札してしまいました。

そのギターは、バーンズ社のジャズ・スプリット・サウンドというギターです。
バーンズのギターといえば、ギブソンフェンダーと比べても引けを取らない英国の一流メーカーで・・・シャドウズのハンク・マーヴィンのシグネーチャー・モデルやバイソンなんかが有名ですが・・・このジャズ・スプリット・サウンドは、この2機種の登場前の主力モデルでした。
近年、復活したバーンズのブランドでは、この2機種のリイシューは作られていますが、ジャズ・スプリット・サウンドは再生産されていないようです。

知名度が今一つなためか、他に入札する人もいなかったので、格安で入手することができました。
しかし、届いたギターは、長い事使われていなかったようで・・・汚れを落として、接触不良部の修理、弦を張り替えて再調整・・・思いのほか、使える状態にするまで大変でした。

バーンズのギターは初めてですが、結構、ユニーク・・・おそらく、ハンク・マーヴィンのシグネーチャー・モデルなんかに比べると、完成度が低く、ビザール感が漂っています。

ピックアップ・セレクターがロータリー・スイッチで、フロントPUを選択する部分にはジャズと表示してあります。
おそらく、フェンダージャズマスター同様に、ジャズ用を狙ったのでしょうが、それほどジャズ向きではありません。
一番の特徴が、スプリット・サウンドで、4~6弦はフロントPU、1~3弦はリアPUから出力されます。
その他は、トレブルというのがリアPU、ワイルド・ドッグというのがセンターPUとリアPUのフェイズアウトになります。
つまり、スプリット・サウンド以外の切り替えは、3PUのレスポール・カスタム等と同じだと考えればよいです。

個人的には、スプリット・サウンドの逆パターンで、4~6弦がリアPU、1~3弦はフロントPUという組み合わせも、引き締まった低音弦サウンドと厚みのある高音弦サウンドで、面白いのではないか?と思ってしまいました。

また、トレモロ・ユニットは、ローラーの上にブリッジ・プレートが乗っているバーンズ独自の物です。

ヘッドの形状はフェンダーに似ているのですが・・・ペグの間隔が離れているので、持った時にヘッドが重くバランスが悪いです。

なお、米国向けにボールドウィンやアンペグのブランドでも販売されているので、オリジナルのバーンズ・ブランドのものはちょっと珍しいかもしれません。

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バーンズ ジャズ・スプリット・サウンド 1965年製