中国の民間投資会社

昨日のNHKスペシャルは、「巨龍中国 成長産業ににカネを流せ 14億人の資産の行方」というものでした。
中国で、続々と登場した民間投資会社の事を取り上げたもので、なかなか興味深かったです。

そもそもには、中国政府が、世界の工場から脱皮し自力でイノベーションを起こせる「創新型国家」への脱皮を急いでいる事が背景にあります。

これまでの中国の成長を支えたのは、外国からの投資と国有銀行だったのですが・・・成長が鈍化するとともに、外国からの投資は減り、国有銀行は、既存の産業の維持で手一杯だそうです。

そんな中、新たに起業する会社は年間12,000社にも上るそうで・・・・
中国政府は、次世代の産業の柱となるような企業への資金援助をするために、14億人の個人資産に目をつけ・・・・民間投資会社を 規制を設けず後押ししたのです。
その結果、1800兆円にも上る個人資産が民間投資会社を通して流れ込んだそうです。

番組では、中国独自の目に見えない人脈を活用した投資会社やインターネットで庶民から金を集めるインターネット金融を紹介していました。

ちなみに、インターネット金融はスピード融資が徴で・・・ここで紹介された会社は、年利9%で元本保証というのが凄いですね。

ここまで視てきて・・・中国の成長が一段落したなんて言われていますが・・・日本もうかうかしていられないなぁと、思いました。

しかし、中国政府の思惑を超えて過熱した結果、詐欺、使込み 夜逃げ等のトラブルが3社に1社も発生したそうで・・・政府も規制に乗り出したそうです。

人脈を利用した会社は、有力者からの紹介された相手から裏切られそうで・・・年率30%もの利回りを実現するため、顧客からのプレッシャーにより、よりリスクの大きい投資へ乗り出した結果だそうです。

また、インターネット金融会社は・・・融資への審査を厳しくするように、という政府の方針により、特徴だったスピード融資ができなくなったそうです。

投資会社の競争も激化した結果、これらの民間投資会社がハイリスク・ハイリターンになったという事を、番組では語っていましたが・・・私には、そもそも民間投資会社の規制をせずに後押しするという、中国政府の政策自体がハイリスク・ハイリターンだったような気がします。

特に印象に残ったのは、民間投資会社の人が、国の将来のために頑張っている、と言っていたのに・・・環境問題に取り組むベンチャー企業に、利益が出るまで時間がかかるkらと言って、投資しなかったことです。

中国の将来は、一体どうなってしまうのだろうか?
利益追求に目の色を変える中国の人々を見ていると・・・本当の意味での資本主義が、未だ根付いていないような気がします。

もっとも、このバイタリティは、見習うべきかもしれませね。