先日は、ギブソンのピック・ギターのフィニッシュについて書きました。
オービル・ギブソンの時代から、ピックギターはサンバーストが標準カラーでした。
ピック・ギターにピックアップを搭載したフルアコも、同様な感じで、サンバーストが標準なカラーとなっています。
また、特別なカラーであるブロンド(ナチュラル)・フィニッシュも、同様にステータスな存在となっています。
ピック・ギターには、初期のモデルに赤系のサンバーストがありましたが、フルアコが登場するころには、ブラウン・サンバーストになっていたようで・・・フルアコでは、赤系のものは1950年代末に登場したチェリー・サンバーストになります。
(L-5CTのオール・チェリー・フィニッシュなんていうのもありました)
もっとも、華やかなチェリー・サンバーストよりも、渋いブラウン・サンバーストの方が、大人のギターという感じで、フルアコに似合っている気がします。
先日、fホールのピック・ギターがジャズのビックバンドにマッチしていたために人気になった事を書きましたが・・・ピック・ギターにピックアップを搭載したフルアコも、ジャズにマッチしたサウンドとなっています。
特に、フロント・ピックアップを使ったウォームなサウンドはソリッド・ボディでは出せない素晴らしいものです。
そして、個人制作家などを除けば、大手のメーカーでは、この分野はギブソン社の独壇場となっています。
削り出しボディに限らず、メイプルのプライ・ウッドを使った物でも、素晴らしいジャズ・サウンドを出すのは、流石だと言えるでしょう。
例外なのは、ロカビリー等でグレッチが頑張っているぐらいでしょうか?
ギブソン ES175D 1962年製 ブラウン・サンバースト
メイプル・ラミネイト・トップ
かなり使い込まれていますが、PAF搭載で最高の音がします。
ギブソン L-5CES 1976年製 ブラウン・サンバースト
削り出しスプルーストップ
フルアコは大量生産の影響を受けず、70年代でも職人が作っていたのでクオリティは高いです
ラミネイト・メイプル・トップ
ダブル・カッタウェイでチェリー・サンバースト、大人のギターというよりは、ちょっとアバンギャルドな感じ
ギブソン バードランド 1961年製 ブロンド
削り出しスプルーストップ 2PAF
エピフォン ハワード・ロバーツ・スタンダード 1966年製 ブロンド
削り出しスプルース・トップ、ブランドは違いますが、これもギブソン製
後に、ギブソン・ブランドで作られたハワード・ロバーツは、何故かラミネイト・メイプル・トップでした。