ヴィクトリア、ホワイトキャッツ

ちょっと前になりますが、土曜日に放映されたテレ東の「美の巨人たち」はロバート・ハインデルの「ヴィクトリア、ホワイトキャッツ」でした。
以前も書きましたが、ロバート・ハインデルは好きな画家なので、興味深く拝見しました。

ロバート・ハインデルといえば、現代のドガと言われるように、主にダンサーを描いた画家です。
そして、「ヴィクトリア、ホワイトキャッツ」は、ミュージカル「キャッツ」に登場する白猫のダンサーを描いた作品になります。

ハインデルの作品のファンだった、作曲家アンドリュー・ロイド・ウェバーは、自分のミュージカルに画家を招待します。
それが「キャッツ」で・・・ミュージカルを見て感動したハインデルが描いたのが、今回の「ヴィクトリア、ホワイトキャッツ」だそうで・・・それまで描いていたバレエ・ダンサーでは、顔をはっきり描かなかったのですが、この作品では顔を描いているのが特徴だそうです。
他にも、動きの軌跡を描くなど、ミュージカルにインスパイアされたのか、新たな画風になっています。

ちなみに、顔をはっきり描いていなくても、ハインデルの作品は誰を描いたのかが判ると言われています。
それは、顔の輪郭や髪型なんかを正確に描いているという事もあるのでしょうが・・・それよりも、個々のダンサーの動きにおける身体的な特徴や雰囲気を、的確に捉えて描いているからなのだと思います。
だから、ハインデルの描くダンサーは今にも動き出そうな印象がするのではないでしょうか?

なお、ハインデルはミュージカルだけでなく、日本の舞い等も描いていますが・・・個人的に好きなのは、やはりバレエダンサーの絵です。
番組では、ハインデルに描いてもらったことのある草刈民代さんも登場していましたが・・・どちらかというと、ハインデルのお気に入りだった、バレエダンサーの吉田都さんを描いた絵が素晴らしいと思います。

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ロバート・ハインデルの画集やチラシ等
手前のカードに描かれているのが「ヴィクトリア、ホワイトキャッツ」
右上のカードに描かれているのが吉田都さん