カマカのゴールド・ラベル

昨日は、カマカの創業者サム・カマカの時代に作られた、Ka-Laiのウクレレを紹介しましt。
ボディにパイナップル・デカールの貼られたカマカは高価ですが、Ka-Laiだと、ほとんど同じなのに安く購入する事ができます。

今日は、カマカのヴィンテージ・ウクレレの代名詞ともいえるゴールド・ラベルのモデルを紹介します。

ウクレレ・ブームの頃は沢山あったハワイのウクレレ・メーカーなのですが・・・1930年代後半には、パイナップル・モデルで人気のあったカマカのみとなってしまいます。
そのカマカも、1950年代にはいると、サム・カマカ自身が癌になり、ほとんど休業状態となってしまいます。
なんでも、工作機械も療養地に移していたというので、今年創業100年を迎えるカマカの歴史でも一番の危機だったと思われます。

そこで、1953年になると、オレゴン大学で昆虫学を研究していたサム・カマカJrが、家業を引き継ぐために帰郷したのですが・・・技術の伝承もままならないうちに、サム・カマカは12月に永眠してしまいます。
その後、1954年はじめに、サム・カマカJrは、工房を整備し、かつて働いていた職人を呼び寄せて、新たなウクレレの制作を開始します。

この時、作られたのが、kkロゴでゴールド・ラベルを持った、新しいモデルです。
初期に作られたゴールド・ラベルのウクレレには指板はついていませんでしたが・・・
1958年頃に登場したデラックス・モデルには、ボディのバインディングとともに指板が採用されています。
そして、1960年ぐらいになると、スタンダードなモデルにも指板が採用されるようになります。

この頃の指板のエンドはV字型をしていましたが・・・1~2年で、カマカ独自の指板のエンドが斜めにカットされた形状に変更されます。
指板がついたことにより、フレット音痴が解消され、またブリッジにサドルもつくようになtったため、楽器としてのクオリティも向上するようになります。
はっきり言って、それ以前のものは音は良いのですが、演奏するには少々問題があるので、お勧めできません。

そして、1963年になると、艶有りゴールド・ラベルのカマカ・ジャパン製のウクレレが登場するのですが・・・それについては、また明日にでも。

イメージ 1
1950年代後半のカマカ・ソプラノ 艶消しゴールド・ラベル
指板は未だついていません。

イメージ 2
1960年頃のカマカ・ソプラノ 艶消しゴールド・ラベル
指板のエンドがV字型でブリッジにサドルはありません。

イメージ 3
1960年代後半のカマカ・パイナップル 艶消しゴールド・ラベル
指板のエンドが斜めで、ブリッジにはサドルが付いています